第1話 プロローグ


 遠い昔、神は人の世界を発展させるために大地を4つに分断した。大地を穿ち引き裂いたその十字架の溝は神により放たれた水に満たされ、簡単には渡ることの出来ない後に海と呼ばれるものとなった。


 そしてそれぞれの大地に 赤 青 緑 白 の竜をその土地の神として創造しその竜に一つずつ神としての権能を授けた。


 遠き未来を見通す力。


 近き未来を見通す力。


 全ての可能性を見る力。


 現世の全てを見通す力。


 竜達は自身の権能、そして長い時間をかけて得た知識を用いてそれぞれの大地を発展させて行った。互いに干渉も争いもなく受け持つ大地の発展を目指す日々は退屈ながらも平和であると言えただろう。

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