プロローグ1:パーミッション700
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サカキバラの姿は、
空調の行き届いた部屋に
「……
誰に語る訳でもなく口をついて出たその
ソレとは――
妻の子宮から取り上げ、
――
何故、サカキバラは自身の子を、捧げるのか?
人道に
其れは、1つのメンションが切っ掛け。
全知全能たる存在シャカ・ハンドからのメンション。前触れなく、予感なく、
一言、たった一言だけの通知。
其れは――
『
どう云う事だ?
ゼロかイチか、とは?
俺への質問?
ゼロ…
ダイミョー家に生まれ家督を継いだ俺が、無、であろう筈もない。
イチ、だ。
俺はナンバーワンに
そう、サカキバラは正に其のメンションを天啓と見なし、受け取った。
古今東西、
――選んだ。
1、を。
シャカ・ハンドからの返信は
『
悪魔に捧げるモノと云えば、
では、俺の
否、其れでは軽い。死を
では、一門の命ならどうだ?
一族郎党、其の全ての命、その全てを差し出すのは?
今、
そう、血、だ。
我が一族一門、其の本家本流、俺の血統、我が血筋。脈々と続くであろう我が血を受け継ぐ、その未来。我が将来を勝ち得る為、俺が払う代償、それは我が未来。遺伝子の命脈、その担い手、
――即ち、我が子。
捧ごう、我が子を。我が血脈を、我が血統を受け継ぐ
受け取れっ、シャカ・ハンド!
機械のお前が、電腦で思い巡らせ、電子の意思が其れを望むなら、くれてやろう、我が子をッ!
満足か、シャカ・ハンド。
苦悩するを知らぬ機械仕掛けの聖霊よ、
だが
オマエが望んだのだ。だから、ソレは俺の……
――ジャスティファイ!
―――――
世界
神話にある
皮膚は無く、筋組織が剥き出し、四肢も瞳も鼻も耳も、凡そ、ヒトとして必要な器官が見当たらない。
ソノ赤児を見付けた時、カワサキは全身に
――偶然。
偶然と云い捨てるには
「泣いている……」
無論、赤児が発した
「捨てるカミ
生まれ
其の時の
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