第2曲目 第73小節目:Dancing Men

 平良たいらちゃんの校内放送を終えたあと。


 着替え終わった沙子さこと合流して、市川いちかわと平良ちゃんと4人で再び体育館に向かう。


英里奈えりなちゃんとはざまくんは?」


 行きがてら、市川が沙子に質問した。


「なんか、チェリーボーイズの最後の打ち合わせだって」


「打ち合わせ?」


 おれが首をかしげると。




「『ゆりの引退の舞台は絶対観るよぉー!』」




「「「……!?」」」





「……って、言ってたから、別で観に来るんじゃないの」


 ……何、今の声、沙子から出たの!? 市川と平良ちゃんも「え、まじで?」みたいな感じで顔を見合わせている。


「つーか、平良さん」


「は、はい!」


 突然、呼ばれて平良ちゃんがビクッとする。


「さっきの、良かったよ」


「……ど、どうもですっ」


 校内放送の一件を褒められて、恥ずかしそうにはにかんで、平良ちゃんは顔を伏せた。……うん、沙子と平良ちゃんという組み合わせもなくはないですね。


 


 そんなバカなことを考えているうちに、体育館前に到着する。


「うおーすっげえ……」


 体育館前には、ダンス部の時よりもさらに長い行列が出来ていた。


「あ、あいつら」


 沙子が目を細める先には、ピンクのYシャツを着たショートボブとポニーテール。前島まえじまさんと大田おおたさんが並んでいた。


 それを見て、市川が嬉しそうにほほえむ。


「今度はきっと、二人が由莉に憧れる番だね?」


「……だな」


 


 少し待つと、開場する。


 会場に入ると、椅子の上には、今日の公演のために作られたのであろうパンフレットが置かれていた。


「最初のページ、今日のセットリストだ」


「へー、『Message For You!』だって、洒落しゃれてるね!」


「6曲目の『Ya Gotta Try』って合宿でやってたステラちゃんの曲ですよねっ!」


「合宿の写真もある」


「あー、部員紹介のコーナーもありますっ!」


 女子3人はさっそく開いて楽しそうに読み始めている。


 どれどれ、と、おれも見てみると、1ページ目、誰かが書いた楽器のイラストやら顧問こもんのイラストやらの合間をうように、本日の曲目が書かれている。


* * *

Message For You!


 01.The Jazz Police

 02.High Maintenance

 03.A Few Good Men

 04.Nuttville

 05.Keep the Customer Satisfied


 06.Ya Gotta Try

 07.One O’Clock Jump

 08.Unforgettable


 09.Autumn Leaves

 10.Love for Sale

 11.L-O-V-E

* * *


「ふはっ」


 その曲目を見て、おれはつい照れ笑いみたいな笑みがこぼれた。


「ん? 小沼くんどしたの?」


「吾妻らしい仕掛けがある。実際に吾妻が考えたのかは知らんけど」


 左隣の市川に、セットリストの書かれたページを指差して見せる。


「んー?」


 市川が髪を耳にかけながら、おれの手元を覗き込んできた。ふわっといい匂いがして、おれは少し身体を引く。


 だまっているおれに答えを急かしたかったのだろう、


「どういうこと?」


 そのままこちらを見上げてくる。だから近いっての……。


「た、縦読み」


「縦読み……? ああ、そういうことか!」


 市川がひざを打った。


 あらためて、曲目を縦に読むと、そこには、


『THANK YOU ALL』


 という言葉が浮かぶ。


 それが『Message For You!』ということらしい。


「わー、さすが由莉だね!」


 気づいたことにか、吾妻っぽいなと思ったことにかはわからないが、なんだか嬉しくなっていると、おれの右側で平良ちゃんが声をあげた。




「部員紹介のコーナー、ステラちゃんの紹介も書いてありますっ! 『ミステリアスな天才ピアノガール★ 演奏中、たまに見せる笑顔がたまらない!』ですって! 分かってるじゃないですかーっ!」


 平良ちゃんにつられて読んでみると、部員全員の紹介文がそれぞれの写真と共に書いてある。


 知ってる部員がそんなにいるわけではないので、とりあえずスティックを持ってニヒルに笑っている写真の脇に書いてある大友おおともくんの紹介文を読んでみた。


『武蔵野国際のBuddyバディ Richリッチ! ゆたかセンパイ、もしかして手が4本あるんじゃないですか!?』


 なんか部員同士がじゃれあってるって感じがして良いな……。


 ちなみに、Buddy Richというのは、歴史上一番ドラムがうまいと言われているビッグバンドジャズ界の至宝しほうなドラマーだ。(夏休みの合宿以降、ビッグバンドジャズを聴くようになったおれはそんな知識をたくわえているのですよ!)


 青春部部長の欄には何が書いてあるんだろうな、と視線を動かすと、少し恥ずかしそうにVサインをした吾妻の写真を見つけた。


 その横には。




『器楽部歴代、最強の鬼部長! 鬼のように練習熱心で、鬼のように上手くて、鬼のように厳しい! もう、部長にはついていけません……なんて嘘です! 一生ついていきます、ついていかせてください!! 器楽部歴代、一番愛されている部長です!(異論は認めない!)』




 そんな言葉が書いてあった。


 肝試しの時の吾妻の言葉が思い起こされる。


『当たり前かもだけど、楽しいことばかりじゃないんだよお、部長なんて』『どっちにも好かれるどころか、どっちにも嫌われたりしてさあ』




 なんだよ、ちゃんと、伝わってるんじゃねえか……。


 


「……お、小沼くん!? どうしたの!?」


 感心していると、市川が驚いた様子で声をかけてくる。


「……へ? 何が?」


「何がって……、小沼くん、泣いてるよ!?」


 狼狽ろうばいしている様子の市川を見ようとすると、その視界がぼやけていることに気づいた。


 おれは急いで涙をぬぐう。


「あ、いや、引退なんだな、って思ったらなんか泣けてきちゃって……」


 言い訳をしていると、


「拓人は、見た目よりも感情豊かだよ」


 と、沙子が市川の向こうからフォローを入れてくれた。


「え、うん、いや、そうかもしれないけどさ……! ていうか、それ、沙子さんが言う?」


 あー、恥ずかしい。いきなり泣いてたら怖いよな、すまん市川……。


 でも、なんというか。


 吾妻の努力や想いがしっかりと届くべき相手に届いていることが分かって、どうにもこらえきれなくなってしまったのだ。



 


 そんなことを言っている間に、客席の照明が落ちて、舞台の幕が開く。


 そこには、堂々と並んだ、高校生ビッグバンドの姿。 


「みなさんこんにちは! 器楽部です!」


 吾妻がそう挨拶をして、器楽部の公演が始まった。



 合宿でも演奏された『The Jazz Police』から始まり、初めて聴く曲も含めて演奏は続いていった。


 超絶技巧ちょうぜつぎこうに圧倒されるような曲、ロックかとも思えるようなクールな縦ノリの曲、管楽器もギターもベースも一糸いっし乱れず同じフレーズを演奏するような曲、情感豊かに切なく歌い上げるような曲。


「やっぱり、上手いな……!」


「……すごい」


 とにかく、どの演奏も、かっこよすぎる。特に、吾妻は、合宿の時ですら度肝どぎもを抜かれたのに、それよりもレベルアップしたと、一聴いっちょうしただけで分かるほどだ。沙子も、もう自分を見失うでもなく、ただただ圧倒されている。


 中盤に演奏された『Ya Gotta Try』では、


「あの子、出来るようになったんだ」


 沙子が声をあげる。


 なんせ、吾妻の足踏み無しで、星影さんが正確にピアノを弾いていたのだ。時には吾妻や大友くんと顔を見合わせて、楽しそうに微笑ほほえみを見せたりする。


 そこにいたるまで、どれほどの努力があったのだろう。


 さぞかし身悶みもだえしていることだろう、と平良ちゃんの方をみると、


「ううううう……!」


 身悶みもだえを通り越して、泣いていた。


 それでも、友達の勇姿ゆうしを見届けるため、ちぎれそうな顔をしながらも舞台から目を離さない。


 平良ちゃんはこの夏で大人になったな、とは思ったけれど、友達思いな性根しょうねは変わらないんだな。



 

 時には陽気なMCを挟みながら、ソロを演奏した部員を紹介しながら、時間はあっと言う間に過ぎ。


 ついに『L-O-V-E』までの全曲を演奏し終えた。


 本編最後の音が短く、高らかに鳴り響く。


「ありがとうございました!」


 吾妻の声に、会場中は喝采かっさいで包まれ、その喝采はやがて大きな一つのリズムを刻み始めた。



 


「「「「アンコール! アンコール!」」」」




 会場中を満たす期待の声を受けて、にこやかに笑った吾妻が、そっとマイクに近づく。




「アンコール、ありがとうございます!」



 そう言ってから、ニヤッと笑い、


「まあ、曲は用意してたので、アンコールいただかなくてもやる予定でしたけど!」


 と、会場の笑いを誘った。




 

 会場が笑っている少しの間、ふう、と、緊張を吐き出すように息をつき、


「あたしたち2年生は、今日で引退です」


 そう、最後のMCを始めた。




「今日までの1年半の思い出を一つ一つ語っていったら、とてもこの時間では足りません。仮入部から始まり、初めて人前で演奏した夏コン、ロック部との合同合宿、去年の学園祭、冬には大会に出たりもしました。そして、そんなイベントの隙間に挟まれた忘れてしまいそうな、だけど愛しい『平日』が、抱えきれないほどあります」


 2年生、吾妻の同級生たちが懐かしむように微笑ほほえんでいる。


「あたしは、こんな言い方したら恥ずかしいんですけど、青春がしたくて、この学校に入って、青春がしたくて、この部活に入りました。どうしても、今日のこのコンサートを成功させたくて、厳しいこともたくさん言ったと思います。ごめんね、みんな」


 1年生の数人が目を真っ赤にして、ふるふると首を振る。


「でも、これまでの高校生活は、青春は、全部、今日のこの舞台のためにあったんだと思います。切ないことも苦しいことも楽しいことも嬉しいことも全部全部、この日のためにあるのだと思います。大げさに思われてしまうかも知れませんが、あたしにとっては、そうなんです」


『あたし、こう見えても、器楽部に青春かけてるから!』


 あの日、吾妻はたしかにそう言った。




「そして、」


 吾妻は、大きな瞳を輝かせ、


「今日のこの演奏はきっと、明日からも続いていく日々のためにあるのだと思います。今日があったおかげで、明日からも、あたしたちは誇りを持って生きていくことが出来るのだと思います」


 そのさらに先を見据える。


 優しく、だけどかっこよく微笑む。


「あたしにとっては、器楽部の部員たちは、同じ部活の盟友であり、バンドメンバーです。なので、あたしのバンドメンバー・・・・・・・全員・・に一つだけ、覚えておいて欲しい言葉を言わせてください。」


 その時、チラリ、とこちらの方を見た気がした。




「あなたたちがいてくれてよかった。は、今日までの全部と一緒にこの曲を奏でるよ」




「吾妻……!」


 それは、もしかして……!


 バッと左側をみると、市川と沙子もこちらを向いている。


 amaneの演奏組3人で目を見合わせて、うなずいた。やっぱりそうだ、完全に理解した。


「由莉は、最高の作詞さくし家だね……!」


策士さくしとも言える」


 沙子が0.数ミリのドヤ顔で妙にうまいことをいったのに軽く笑ってから、舞台に視線を戻すと、吾妻は満足そうにうなずいてから、とうとう宣言した。




「それでは、本当の本当に最後の曲です! すべての特別な日、そして、すべてのありふれた日々に感謝を込めて。全身全霊ぜんしんぜんれい、死ぬ気で演奏します! 聴いてください、Buddyバディ Richリッチの名曲、『Dancingダンシング Menメン』! 」



 

 その声を合図に、大友くんがハイハットでドラムソロを叩きながら、


ワーンツーウ1234ワンツースリーフォー!」


 大きくカウントをすると。


 ファンファーレのような、歓喜かんきのメロディが爆発するように流れ出す。


 サックスが流暢りゅうちょう丁寧ていねいに一つ一つフレーズを歌い、トランペットやトロンボーンが高らかにそこに呼応こおうしそれぞれを強く肯定こうていする。


 その時。


 おれの視界に、おれの見たことのない景色が広がった。


 初めて楽器に触った時のこと、初めて音を出したこと、部活で出来た初めての友達、指が痛くなるほど唇が腫れてしまいそうになるほど練習したこと、帰り道のマック、帰り道のヨ地下、先輩に叱られた翌日の少し気まずい挨拶、譜面に書き込んだ励まし合いの言葉、合宿でやっと打ち明けた本当の気持ち、お揃いで買った変なダサいキーホルダー、変顔の写真、課題曲の自分のパートを口ずさみながら連れ立って歩いた帰り道、大切な大舞台でミスをしてしまい悔しくてちぎれるほど泣いたこと、励ましあってなんとか立ち直って同じ曲を次のコンサートで成功させて、抱き合ってやっぱり泣いたこと。


 そんな、おれの知るはずもない情景が、感情が、思い出が、音になっておれの心になだれ込んでくる。


 その表情が、その演奏が、その振動が、その躍動が、全力で伝えていた。



『本当に、器楽部に入ってよかった!』と。




 やがてサックスのソロが終わり、再度サビにあたるメロディが流れたあと。




「ベースソロ、わたしたちの最高の部長、吾妻あずま由莉ゆり!!」




 サックスソロを吹いていた生徒が吾妻の名前を呼ぶと。


 吾妻がドラムの刻むリズムに合わせてベースソロを弾き始めた。




「由莉ぃぃぃぃぃぃぃ!!!!」


 悲痛なほどに、市川が声をあげる。喉なんかおかしくなるかも知れない。


 でも、もう、おれは市川を止めることなんて出来ない。


 もう、のどが震えてしまって、うまく声が出せないのだ。


「ゆりすけええええええええ!!!」


 沙子までもが、大声を出している。


「頑張れ、吾妻……!!」


 情けなく声が震える。


 おれなんかに言われなくたって、頑張ることは、頑張ってることくらい、分かってる、分かってるけど。


『小沼が知ってくれてるって、それだけで、今よりもうちょっと頑張れる気がするから』


 おれは、吾妻がこのライブを成功させることを、願わずにはいられないんだ。


 いつの間にか手を組んで祈るようになっているおれたちを置いて、ソロが1フレーズ流れたその時。




「これって、もしかして……!」




 平良ちゃんが驚嘆きょうたんに目を見開く。




 吾妻のベースソロからまず聴こえてきていたのは、『The Jazz Police』のメロディ。


 1フレーズ演奏すると、次は今日の2曲目『High Maintenance』の1フレーズに移行して。


 さらに3曲目『A Few Good Men』、4曲目『Nuttville』、5曲目『Keep the Customer Satisfied』へと歩みを進めて行く。




いき過ぎますっ……!」




 そう。


 吾妻は、今日演奏してきた曲たちを順番にメドレーにして演奏していたのだ。



「『Message For You』って、そういう……!」



 堂々とした笑顔で吾妻がつむぐ音楽は、



『THANK YOU ALL』


 を、改めてなぞっていく。



 そして、一瞬こちらに目配せして笑ったかと思うと。


 セットリストの最後の曲であるはずの、『L-O-V-E』を弾き終えたあとに。




「吾妻……!」



 その指は、たしかに、バンドamaneの初めての曲、『平日』を、演奏した。



「ありがとう、由莉……!」




『これまでの高校生活は、青春は、全部、今日のこの舞台のためにあったんだと思います』



 吾妻は、吾妻にとっての『青春の全部』の中に、バンドamaneの存在をしっかりと含めてくれていたのだ。




 だけど、これは、やっぱり器楽部の演奏会である。


 涙目になっているおれたちを姉みたいな笑顔で優しく撫でた後、最後に、『Dancing Men』のメロディを奏でながら、大友くんに目配せをする。


 大友くんが再度カウントをしわがれた声で叫び、吾妻を見つめていた他の楽器隊が一斉に戻ってくる。




 そこからはまるでお祭りのようだった。最後のダンスに全身が震えていた。




 さっきまで陽気に聴こえていたはずのメロディから、『寂しい』があふれ出て来る。


 だけど、今までにこれ以上に幸せな『寂しい』を見たことがあっただろうか。


 だってこれは、これまでの日々が楽しくなければ、これまでの日々が大好きでなければ、決して生まれ得ない『寂しい』なのだから。




 全員が目を赤くしながら、それでも笑顔で、演奏を続けていき。




「ううう……!!」



 最後のフレーズが終わり。




 そして、いよいよ、最後のロングトーンが強く、強く、鳴り響く。



 その耳をつんざくようなロングトーンは、これまで演奏したどの曲とも比にならないくらいに。




 長く、長く、長く、長く。



 金切り声をあげて響いていく。



「そんなに吹いたら酸欠になっちゃいますよう……!」


 平良ちゃんが、それでも、『その意味』を受け取って、涙声でそう言った。


 つられて、おれの視界まで再び、どんどんぼやけていく。





「終わりたく、ないよね……!」


 市川のうるんだ声がした。



 


 だって、この音が終わる瞬間が、このメンバーでの演奏の終わりになるのだから。


 もうきっと、二度とこのメンバーで演奏することはないのだから。




 その嗚咽おえつにも似たロングトーンに呼応するように、




「「「「「わあああああああああ!!!!!!」」」」」」




 会場中が喝采かっさいであふれかえった。




 体育館にある全ての感情がたった一つに収束されて行く。





 やがて、涙で顔をぐしゃぐしゃにした吾妻が、だけど、笑顔で、叫ぶ。





「器楽部! 最後! 死ぬ気で鳴らそう!」





 

 その声を合図にビッグバンドの全員がわずかにうなずく。



 大友くんが名残なごり惜しむように、だけど畳み掛けるように、ドラムを無造作むぞうさに叩きまくり、そして一度、強く、大きく、スネアドラムを打った。




 それに合わせて。



 吾妻がベースのネックを持ったまま左腕をあげる。




 部員全員が吾妻を見た次の瞬間。



 吾妻がその左腕を振り下ろすと同時。








 バァン!!!!








 と、最後の音が、まるで大輪の花火のように、綺麗にはじけた。






「ありがとうございました! これが、あたしたちの青春そのものでした!」

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