自称普通の巫女の一日
勝利だギューちゃん
第1話
ここは日本の海のない内陸県の、な・・・
「ストップ」
どうしたんですか?真彩さん・・・
「そこから言うと、どこだかわかっちゃうでしょ!」
でも、宣伝したほうが・・・
「だーめ、カメラ小僧に、追っかけされたくないから、場所は秘密なの、わかった?」
へいへい。
「な」が頭に着く内陸県なんて、限られてしまうが・・・
ていうか、この乃木花真彩さんは、とんだうぬぼれやだ。
「自信家なの」
わかりました。
乃木坂真彩。
良く言えば、天真爛漫で社交的。
悪く言えば、我がままで駄々っ子。
よく、巫女が務まるな・・・
で、その巫女さんだが、いつも午前8時に起きる。
巫女としては、遅いと思う。
「睡眠不足は、乙女の大敵なの」
でも、真彩さんくらいのお年頃って、一番夜更かしが楽しいのでは?
「見てなさい。今夜更かししている子は、早く老けるから」
それ、世間に挑戦してますね。
朝食はパン党。
巫女なのにいいのか?
「巫女だからって、決めつけるのはよくないよ。
早く作りなさい」
えー、また俺がですか?
「そうよ。それと昨日の目玉焼きは、半熟だったよ。私は完熟派だからね」
それは、失礼しました。
朝食が終わると、真彩さんはお仕事開始。
死者の魂を、あの世へと誘う。
正しくは、独断と偏見で、死者の行き先を決めている。
職務怠慢だな・・・
「だから、私は天使。有無は言わせない」
天使なら、親身になってあげてください。
「やだ。私は弁護士じゃないもん」
たく・・・神様は何も言わないのか?
「神様は、私の事がかわいいもん」
親ばか・・・いや、神ばかだ・・・
そして、昼になる。
「ねえ、今日のお昼は何?」
そうめんでも、ゆでますか?時期じゃないけど・・・
「OK」
珍しく物分かりがいい。
昼食後
「さてと・・・」
お仕事ですね。
「ううん、お昼寝」
寝るんですか?
「うん、睡眠不足はお肌に良くないもん」
あのですね・・・
もう寝息を立てている。
羨ましいものだ・・・
寝つきが悪くて悩んでいる人に、教えてあげてくれ、
そのコツを・・・
1時間で目が覚めた。
さすがに早いですね。
「まあね、さてと・・・」
お仕事か・・・
「ねえ、掃除は?」
ワンスモア
「だから、境内の掃除、してくれなかったの?」
何で俺が?
「仕方ない、私がするわ」
そうですね。それも巫女の仕事です。
1分後
「疲れた。交代して」
はやっ
もうですか?
「いいから代わって。私は30分ほど、お茶の時間だから」
その後で、お仕事ですね。
「ううん、ティータイム」
同じじゃないですか!
「細かい事気にしてると、もてないよ」
たく・・・よく巫女が務まるな・・・
1時間程して、真彩さんが戻ってきた。
「うん、奇麗になったね。感心感心」
今はいいが、秋になると大変だな・・・
「さてと、そろそろ・・・」
お仕事ですね。
「うん。さっさと済ませてくるね」
済ますって・・・いいかげんな・・・
1時間後に戻ってきた。
「お待たせ」
早くないですか?
「うん。そんなにいなかったから」
どのくらいですか?
「1000人かな・・・」
そんな大人数を、一時間で決めたんですか?
「誤解しているようだけど・・・」
はい、何ですか?
「私が裁くのは、人間だけじゃないの、他の生物も裁くの」
それらを含めて、一時間ですか?
「そうよ」
なお、悪いわ。
たく・・・
そして、夕食となる。
「ねえ、今日は何?」
カレー作っておきました。
もちろん、甘口です。
「ありがとう。結婚してあげる」
だから、遠慮しておきます。
夕食後、お風呂に入って寝てしまった。
しかし、ひとりで切り盛りしてるんだから、大変なんだな・・・
まっ、このくらいは、大目に見てやるか・・・
巫女
髪は黒髪。
長くてもいいが、その場合は束ねる。
アクセラリー類は、禁止。
特にピアスは、厳禁。
いろいろと制約があるが、全部守っている。
多少のわがままは、良しとしよう。
お疲れ様。
いい夢見てね。
自称普通の巫女の一日 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu
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