兎に関するあれこれ

黒いやかん

兎 名前とか第1話

 ウサギ。

 そのもふもふは、その恐るべき繁殖力と他でもって、ユーラシア或いは北米大陸辺りでえらいこと繁殖し、人類の脳内へ何かの影響を及ぼしてゐるらしい。wikiで調べると、いいのだが、なんか。


 名称

 一応、野兎と、アナウサギ、他に分かれる。野兎の方はドイツ語のハーセ、英語のヘイア、ギリシャ語のラゴス、ロシヤ語のザーイェッツの他、ラテン語であるレプスからスペイン語のリエプレ、フランス語のリエヴルが出た。その辺の書籍で、ウサギの語源説で「サンスクリットの「ササカ」から」とするものが俗説として否定されてゐるが、全く関係ないけど南方熊楠大先生は、本当に全然関係ないんだけど「カチカチ山のウサギは、笹の葉を食うゆえお耳が長い」と言ふ子守歌について「梵語のササカから作ったのではあるまい」とか言ってゐる。

トルコ語のタウシャンはいいや、アラブ語のアルネブだかアルナプは、ウサギ座のある星がアル・アルナブだからこの「アル」は定冠詞でないらしい。


 南方『兎に関する民俗と伝説』では日本におけるウサギの異称について「露窃(ツユヌスミ)」「巫伴(ミコトモ)」と言ふのを紹介してゐるが、柳田國男大先生は、祝儀樽、ミミナガ、イワツラ、シガネ、ダンジリ、山の禰宜とかを収録(日本禁忌習俗辞典)する。あとミコトモについて南方説で、ウサギを「山の神たる狼のお伴」でその狼神の傳令に見立てた(うさ耳巫!!)とするが、柳田説では兎の蹲るさまが「拝跪する巫女に似るため」とする。


 古代エジプトでは、ウサギを指す語が「sekhat(セカト)」で、「存在する」「~である」「走る」「開く」を意味する文字(読みが「ウン」)を兎で表した。なので古代の文献を見ると、なんかうさうさがもふもふしてゐるらしい。


 アナウサギの方は、英語のラビットやフランス語のラパン、ロシヤ語のクローリクなどのほか、ラテン語のクニクルスからでた古い英名コニー、ドイツのカニンヘン、スペイン語のコネホ、イタリア語のコニーリョ、とかがある。日本で飼兎を指す「南京兎」「熟兎(なんきん)」と言ふ呼称があったらしい。あとラビットは「愛称系」とする荒俣宏説がある。あうあう。南方『兎に関するなんたら』でスペイン語のconejoはコネホなのにlapinやconiglioは「ラピン」「コニグリオ」と書いてあるとか言ふな!!


 欧州にキリスト教が広まった際、聖書を翻訳するとき、例へば英語訳では前、シェファン(ハイラックス)を「コニー」とされたけども、勿論

a聖書成立時のシナイ半島辺にアナウサギ系ゐない、ノウサギ系だけ

bシェファンは最近の生物学によれば、アフリカ獣類に属し、北方獣類である兎とは縁もゆかりもない、

には違ひない(同じアフリカ系生物では、ハネジネズミと言ふ生き物の消化器官が若干兎に似る)が、アーネスト・シートンは、コニーと言はれるナキウサギが、高山で佇むさまと、旧約の『詩編』に現れるハイラックスの書かれ方(日向ぼっこしてゐる様が哲学的思索をしてゐると捉へられ、「思慮深い動物」とされる)がたいへんそっくりだと書いてゐる。どっかで、フェニキアの人がイベリア半島を発見した際、「どう見ても兎に見えないハイラックス的なもふもふ」がえらいことゐたので「シェファンの島」イスパニオラと呼称したといふのの、正体がナキウサギ説がどっかにあったけど忘れたので言はない。


何とか言ひながら、ラビットとヘイアは違ふと言ってゐると、アメリカでは、ヌマチウサギは英名が「Swamphare或いはSwamprabbit」ださうだったり、呼称がgdgdである。うがぁ


 北米では、ナキウサギはチペワイアン族がbucka thwae kah-yawzae(首長・小さいノウサギ)と言ってることからchief hareとか言はれる。


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