空手バカ異世界
著:輝井永澄 イラスト:bun150/ファンタジア文庫
【第1回】序.空手vs炎の魔神イフリート①
この世界には太陽が二つあるらしい。そのためか、暑い地方の、それも
おれがその
円形の
『異世界転移者を殺せ、殺せ、殺せ』──
彼らが求めているのは、
おれは目の前に立つ相手──
「くっ……いっそ殺せ……」
女騎士は
おれは殺気立つ
『殺せ! 殺せ! 殺せ!』
──たとえ勝ったところで、無事に帰してくれるとも思えない。
おれは正面へ向き直った。観衆の殺気に応えるように、決闘の相手である
──ブゥン。
その呪文に合わせるように、宙空に光の線が走り複雑な図形を
「あれは……
女騎士が
「おい! この闘いは素手同士の勝負という条件だったはずだ! 召喚術を使うなんて……!」
金髪の女騎士の
「なぁにかおかしいかぃね~? 彼は立派に素手ではないか」
「くっ……」
おれは改めて、目の前の魔神を見た。黒い革で
おれは女騎士の方へ向かい、言葉を投げる。
「……心配するな。空手を信じろ」
「なにがカラテだ! なんだか知らんが、
そう
おれは両の
「……ッ!」
──熱波が
2発、3発と振るわれるその
──と、その時、
──ゴォッ!
そしてその口から
「……ぬぅぅん!」
その一瞬、おれは両の掌を大きく、身体の前で
そして炎はおれの手前で、
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