遺書

まめいちご

プロローグ

「私のことは好きにならないで」


そう言った私の恋人は、17の夏に呆気なく腎臓がんで死んだ。葬式には学校の皆はもちろん、他校の制服も多く見えた。彼女は誰にでも好かれる気さくな人で、私とは正反対な人だった。


そんな彼女は最後に、1冊のノートを私に遺した。私はこのノートを誰にも見せたことなどないし、存在さえも教えていない。


それでも今日は、このノートを公開することにした。





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