フワつく身体(お試し版)
@f-tamaki1997
▼参考文献より引用
現代世相には、戦後五〇年という区切りと二〇世紀の世紀末の時期が重なったこと、特に一九九五年の世相があまりに強烈な衝撃であったことは、これをたんなる偶然視するわけにはいかないという一致した見方がある。すなわち現象的には阪神大震災とオウム真理教といった一連の出来事が、表層的な世相史超える事実を提起しているのである。
世紀末という表現の既定には、何か漠然とした不安感がある。これを世相史に対応させて見ると、高度経済成長期が大きな折り目となっている。八〇年代にバブルとなり、九〇年代にそれが崩壊した。日常生活面では慢性的な不況に襲われる。そして一方に合理化された生活があるにもかかわらず、漠然とした危機感がいだかれてきた。それを一言で言えば、未来についての明確な展望はないけれども現状では平和な暮らしが継続しているということになろうか。
※宮田登(1997)「終末感と世相」色川大吉・宮田登編『転換期の世相』小学館 p.6
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