死 静寂 雪 温度 思考

こたつ

僕らはこたつに潜り込んだ

床暖房も電気毛布も

もちろんエアコンもない

窓枠がカタカタと揺れている

どこかからすきま風が吹き込んでるみたいだ


僕はノートパソコンを開き

文書を作成する

君はときどきアドバイスをし

眠そうに目をこすった

元々細い目がさらに細くなる


階段が軋む音が聞こえる

外で新聞配達のバイクが走っている

君は横になっている

僕はコーヒーを飲み干した

もしかするとカフェ・オ・レだったかもしれない


ぱたん、とノートパソコンを閉じると

君は唸りながら起き上がった

こたつを消そうと電源プラグを見ると

どうやら最初からずっと電源は入っていなかったらしい

僕らは顔を見合わせて

ひとしきり笑っていた

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