第三百九十一話 親戚の集い その九 ✟


 上に着ていたセーターを脱がし、ネクタイを外す。

 

「えへへ……」

「……や……やめてくれ」

 

 読者のほぼ高い割合が男子の小説で……吾らは何を見せられているのだろうか。

 需要がない気がする……そう言いたくなるが。

 淫獣には……多分聞こえない。

 

「えへへ……えへへ……」

 

 ……。

 

「はつおねえちゃんまで……ちゃんとやってよぉ……」

 

 法音は半泣きだ。

 

「な、泣くな……」

「うわあああああああああああん!!」

 

 腕をぶんぶん振りながら、貧乳の銃士たちがいる方に近付いていく。

 そのまま。

 

※※※

 

「無念……」

「私も……」

 

 二人とも倒してしまった。

 

「うっ……ひっく……」

 

 仕方がない。よしよししてやろう……。

 

「よしよし……」

「えよおねえちゃんありがとう……」

 

「法音!」

 

 忠乃が駆けてくる。

 

「ままっ!」

「法音!」

 

 ぎゅっ!

 バキ……。

 

「あ……かはっ……」

「まま……?」

 

 学習しろよ……。

 

※※※(初視点)

 

 あれ……法音は?

 なんで私ここで倒れてるんだ?

 そして克哉兄さんは何で上裸なんだ……?

 

「顔青いし」

「貴様のせいだぞ」

「?」

 

 訳が分からねえ。

 

「まあ無駄か……」

 

 ……?

 

※※※

 

 午後五時。

 取り敢えず……色々あったが帰る事に。

 

「あらあら三人とも疲れてるわね」

 

「「「……」」」

 

 やっぱ思う。親戚に会うのって疲れる……と。

 

「取り敢えず……家に帰ろうか!」

 

 親父は何だかんだイキイキしてる。

 まあこいつ……自分の両親といただけだからな……。

 このマザコンめ。

 

「だってだって、やっぱり織田家の皆俺に冷たいもん!」

「いや、分かるよ? 分かるけど」

 

 少しは苦労して欲しかった。

 

「そういや姉さん……お前さっきから何か気にしてるみたいだがどうした?」

「それがさ……股間の辺りに違和感があるのよね」

 

 おい全年齢でそういう話やめろ。

 

「何というかスースーするというか、肌に布が当たって気持ち悪いというか……」

「……元々私達下着着けてるんだから二つ目はおかしい」

「そうよね」

 

 ……。

 

「……」

 

 まあ良いや。

 パンツを従兄弟に取られてますよなんて……今更言う必要ねえよな。

 

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