第三百八話 ヨドコクエスト その四


仏『……』

 

 その四開始早々いじけた顔をしている仏。

 

ヨドコ『あのさあ仏……ここまでの私の戦い見ても魔王を倒す聖剣がいると思う?』

仏『思わない……思わないけど、剣を取りに行かせないと何のために現れたのか分かんなくなる』

ヨドコ『まあ伝える相手を間違えたわね。私にその情報教えられた所で……で?って感じだし』

 

 逆に姉さんに武器持たせるのって手加減な気がするしな。

 銃ゲ―で銃撃つよりナイフ振るった方がキルが早いのと同じ理屈だ。

 

仏『それとこれが同じなのかはよく分かんないけど』

 

 適当な例えが思い付かなかったんだよ察してくれ。

 

仏『とにかく……』

 

 あれ? 無視された?

 

仏『そういうわけだから剣取りに行ってよ……』

 

 今にも姉さんに泣きつきそうだな仏。

 どうせ無駄だけど。

 

ヨドコ『泣いてんじゃないわよ! 泣く暇あるんなら魔王の場所教えなさい!』

 

 最早どっちが立場が上とか分かんない。

 

仏『やだ……仕事無くなっちゃうよぉ……』

 

 このシーンどれくらいやるつもりだよ……。

 

仏『何ならこの泣くシーンだけで繋いでやるぅ……』

 

 やめろ!

 

※※※

 

 もう先に進まないから教えてやれ。

 

仏『本当に知らないよ? もう魔王の場所教えちゃうからね? 泣いて謝ってもパチモンソードの場所教えないよ?』

 

 ついに自分でパチモンである事を認めたよ……。

 

ヨドコ『某国の遊園地にある黄色ガン〇ムみたいな剣の話とか良いわよ。早く魔王の居場所教えなさい』

 

 某って言うけどあまり隠せてない。

 

仏『魔王はこの世界の中心……の上空にある魔王の島に住んでいる。ただ……君達人間に空を飛ぶ術はないので

ヨドコ『アンタがワープさせてくれるんでしょ?』

仏『は?』

ヨドコ『だって私は飛べないわけだし……アンタがワープさせる以外になくない?』

仏『いやせめてアイテムくらい

ヨドコ『〇ラキかけるわよ』

仏『今すぐやるから待ってなさい』

 

 そもそも仏のお前にザラ〇って効くの?

 

※※※

 

仏『はい。ここが……魔王の島です……』

 

 姉さんのせいですげえテンション下がってる……。

 

ヨドコ『これで〇ーラ使えばいつでも行き来出来るわね』

仏『あとは勝手にしろ』

 

 今半ギレだったぞ……。

 

ヨドコ『さーて魔王倒して金銀財宝手に入れて帰ろ』

 

 もう嫌だこの勇者。

 

※※※

 

 そして久しぶりに、私が操作する時間がやってきた。

 

「無茶苦茶過ぎて半ば忘れてたけど、一応初めてのダンジョンなんだよな……」

 

 こんなクソゲーに四話も費やさせた作者は後で死刑。

 良い所なんてパチモンの佐藤〇朗くらい。

 

 パチモンでも可かよ。By作者

 

「頑張って似せようとしてる感はあったからな。似てなかったけど」

 

 ぐぅ……。By作者

 

「取り敢えずそれ以外はまったく良い所なしだからあとで高級プリン奢れ。さもないと殺す」

 

 お前段々淀子に似てきてないか……? By作者

 

「あいつに似てるとか心外過ぎるぜ」

 

 いや無自覚なだけで似てきてるから怖い。By作者

 

「似てねえっつってんだろシパクぞ」

 

 ほら似てるッ! By作者

 

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