第二百五十六話 諦められるかッ! その三(作者視点)


 二ターン目。

 

『おっと相手の攻撃!』

『あいてチームのこうげき かめ〇め波』

 

「喰らいなさい……この一撃……〇めはめ波!」

 

 淀子の掌から青い波動が放たれる。

 

『江代 HP2000→1500』

 

『あいてチームのこうげき 飛び膝蹴り』

 

 初は駆けだしながら、膝を江代に向かって突き出した。

 

「喰らいやがれ!」

「ふっ、当たらぬよ」

「……またか」

 

『ミス! 江代にダメージは入らない』

 

「いてっ! いてて……」

「あれ? 浅井さん?」

「先輩!? どうしてこんな時間に!?」

「早朝からランニングやるの、僕の日課なんだ」

「そうなんですね! 私もついてきて良いですか?」

「え? 面白いこと無いけど……」

「そんな事ないです! 先輩といられれば私はそれで大丈夫です!」

「……? なんかよく分からないけど、行こうか!」

「はい!」

 

『身体を痺れさせたぞ!』

『初 は からだがしびれてしまった!』

 

「ふっ、滑稽だな」

「こんなのアリなの!?」

 

 ハイ。ありなんです。

 

『じぶんチームのこうげき ギガウィンド』

『最強の風魔法が、木刀から放たれる!』

 

「我が魔法喰らえ! ギガウィンド!」

 

『HP4700→3000』

 

「私が江代に……押されてる?」

「ふっ、そうだ。赤の姫、悪いが勝たせてもらう」

 

※※※(三ターン目)

 

 ここで江代のオーブが、勇気で満タンになった。

 

『オーブがゆうきでみちあふれた!』

『えらんだカードをW〇iリモコンで切り裂け!』

 

「発動だ!」

 

『今こそとどめの一撃を放つのだ!』

 

 辺りが光に包まれる。

 

※※※

 

 激しい地響きを起こして、そのまま何かが現れる。

 

「江代ちゃんは、私が守るわ!」

 

『浅井市華参上!』

 

『市華は全力で、敵チームに突進した!』

 

「うおおおおおおおおおッ! ゑ?」

「私をそんなんで倒そうなんて良い度胸じゃない」

 

 淀子に頭を掴まれる市華。

 

「死になさい」

 

 とどめの一撃が失敗した……。

 

「原作ゲームならあり得ない展開だぞ!」

「今度は私の番ね。とどめの一撃を使わせてもらうわ」

 

 光に包まれる。

 

「金はどこよ?」

 

『浅井淀子参上!』

『浅井淀子はカツアゲ無双を放った!』

 

 淀子にボコボコにされる江代。

 

『江代 HP1500→0』

 

『勝負あり!』

『まけてしまった……』

 

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