第二百三十一話 文化祭 その三
ななななななななななななななななななななななななななななななななななななななななななななななななななななななななんで!?
先輩がなんでこんなごみ処理所にッ!?
「大丈夫? 浅井さん」
「だ、大丈夫ですよ。わざわざ来てくれて嬉しいです」
「僕も嬉しいよ。浅井さんと和泉さんに会えて」
「う……」
「?」
嬉しい?
今……嬉しいって言った?
「うおおおおおおおおおおおおおおおッ!!」
私に段々好意を抱いてくれてるッ!
このまま頑張れば成功間違いなしだよな! な!?
「あ……あの……先輩」
「どうしたの?」
「良かったら、私と一緒に回りませんか?」
断られませんように……。
「大丈夫だよ」
やったあああああああああああああああああああああッ!!
「和泉さん……浅井さん口から血が出てるように見えるんだけど大丈夫?」
「た……多分大丈夫だと思います」
※※※
「ごめんね、わざわざ僕に付き合ってくれて」
「とととととんでもないですッ! 私は先輩に会えて嬉しいですッ!」
ただ先輩、会う場所が悪すぎましたよ……。
こんなごみ処理場より良い所絶対にあったのに。
「あの浅井さんに彼氏?」
「うそ~。ド貧乳で目つきが悪いあの浅井さんでしょ?」
「しかもイケメン過ぎないあの人! 芸能人?」
「うわ~ちょ~イケメン! あとで浅井の事ネットで叩こ」
「そんな事よりおうどん食べたい」
一人東方キャラいるんだが……それは置いといて。
「先輩。少し先に行ってて下さい」
「? どうしたの?」
「お花を摘みに行ってきます。すぐに戻るので」
「うん」
よし。
「あれ……なんかこっちに向かってくる」
「浅井さん? 浅井さんあれ、爆弾持ってきてる!?」
姉さんには効かないが、お前らだったら身体がバラったりくらいはあるだろ!
喰らえ!
「うわああああああああああああああッ!!」
「きゃあああああああああああああッ!!」
※※※
「ただいま戻りました!」
「後ろから爆発音が聞こえたけど、何かあったの?」
「あれですか? 二年三組で何かが爆発したみたいですね」
「なるほどね」
ふー何とか誤魔化せた。
「初ちゃん」
「なんだよ……」
「入院費くらいは払ってあげなよ?」
「だが断る」
てかアレ人なの?
ハエじゃないの?
「私にはよく分からん」
「ところで浅井さん」
「あ、はい! なんでしょう?」
「そのメイド服、クラスの衣装?」
「そ、そうなんです! 変……ですかね? 私みたいな可愛くない子がメイド服なんて……」
「そんな事ないよ」
「ゑ?」
「可愛いし……その、とっても似合ってる」
……鼻血出そう。
この先輩の写メ一枚いくらで売ってます?
「初ちゃん……」
『まもなく……体育館にて、二年一組による演劇が始まります』
……。
「どうするの? 初ちゃん」
「……取り敢えず行ってみるか」
腹立つ。
何というか、微妙に気になって足を運びたくなるのが腹立つ。
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