第二百二十七話 初VS江代 前編


 九月某日。

 

「ふっ……文化祭前に演技を強化していた吾に何の用だ?」

「前の章で、私と江代がバトルした話を覚えてるよな?」

「ああ。あれか」

 

 江代は五章から魔法を使えるようになっていた。

 しかし、私はそれに勝てていない。

 姉さんに負けるなら仕方ない。だが、少なくとも江代には負けたくないのだ。

 

「というわけで、江代の機械付き木刀と私の銃捌き……どちらが本当に強いのかをスマ〇ラごっこでもう一度決着を着けたい」

「なるほどな……」

 

 姉さんの鬼ごっこと違い、スマ〇ラごっこなら相手に怪我をさせずとも、公園外に吹っ飛ばせば勝ちだ。

 

「吾にス〇ブラごっこを挑むとはな。貴様は吾のリ〇クに何度負けた?」

「ゲームでお前に勝てなくとも……このリアルでの対決なら自信あるさ」

 

 自分でも馬鹿だとは思う。

 もし江代を泣かせたら……あのお袋にひき肉にされる事くらい。

 でもそれを承知で、私はやる。

 

「ストック一、一本勝負だ」

「ふっ、望む所だ」

 

※※※

 

『HATSU VS EYO』

 

 作者も準備良いな……ス〇ブラSPっぽいロード画面用意したな……。

 まあ皆には見えねえだろうけど。

 

『3、2、1、Go!!』

 

 バトル開始と同時に、江代は動く。

 

「ギガウィンド!」

 

 通常必殺技のギガウィンド。木刀から勢いよく、風の刃が放たれる。

 

「くっ……」

 

 このゲームは吹っ飛ばされれば負け。

 そう考えると、風魔法は結構有利と言える。

 

「どうエアガンの弾をぶち込めば……」

 

 ときたまアイテム落とすから、それで何とかしてみ~? By作者

 

「〇マブラ弱い割に乗り気だな」

 

 うるせえな。好きだから良いんだ! By作者

 

「へいへい」

 

 そのまま落ちてきたのは、ス〇ートボム。

 スマブ〇Xの時に、作者が散々玩具にしてた爆弾だ。

 

「おらぁっ!」

 

 江代に向かって投げつける。

 着地と同時に爆発を起こし、江代にダメージを与えた。

 

「ふっ……やるな」

「行くぞ。横必殺技『飛び膝蹴り』!」

「ポ〇モンか? これを避ければ!」

「しまっ……」

 

 私は反動でダメージを受けた。

 

「いてて……」

 

 流石ス〇ブラガチ勢……。

 リアルだろうと関係ないと言いたいのか。

 

「まだまだ行くぞ貧乳の銃士。横必殺技、『居合斬り』!」

「シールド!」

 

 私のシールドに、江代の攻撃が防がれる。

 

「一応シールドも使わせてくれるのか……」

「作者、今回はナイス」

 

 パロディやるからには出来る限り完全再現しねえとな。By作者

 

「安心するなよ。吾の魔法はこれだけではない」

「なっ……」

「下必殺技『リプルウィンド』!」

 

 江代の木刀が地面に突き刺さる。

 そこから水の波紋のように、私に向かって風が放たれた。

 

「これはっ強い!」

 

 やっぱり魔法使い相手は、私にとって厳しいか……?

 

「ふっ、これからよ!」

「負けるかッ!」

 

(後編へ続く)

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る