第二百二十六話 出し物決定


「というわけで、私達二組はカフェをやる事にしました」

 

 ……。

 

「商品などは後々決めるとして、検便などもやりますので忘れないように」

「ひゃっはあああああああッ!」

「酒だ酒だ~!」

 

 結局……こうなってしまったのね……。

 私に二重のショックが来たよ。

 

「初ちゃん……ごめんね……」

「いや、もうこっちは何となく分かってたから良いんだ……」

 

 それより、面接落ちたのはショックだわ。

 

「大丈夫だよ。いじめられても私が守ってあげるから」

「……」

 

 もうその言葉すら恐怖なんだわ……。

 

「おっぱい

「しつこい」

 

※※※

 

「メニュー何にする?」

「やっぱ〇麦は欠かせないっしょ!」

「エサヒィ~~〇ープゥ―ドゥラァァァ~~イ!!!」

「チューハイ」

 

 酒以外のソフトドリンクとかねえのかよ……。

 

「初ちゃん……やっぱりここだと私達の発言権ないみたい……」

「だな……」

 

 こいつらの目つきが明らかに常人のそれじゃないしね今。

 

「初ちゃんが言っても大丈夫なの?」

「もうどうでも良いわ」

 

 学園祭の日、私は絶対手伝わねえからな?

 

「てか前から思うんだけど、よくこの学校目を付けられないよな」

 

 公立なのに。

 

「まあここのPTAとか教育委員会とかも脳みそ腐ってんだろうけど」

 

 本当にマシな奴増えて欲しい。

 

「初ちゃん、それブーメランだよ?」

「お前もな」

 

 はぁ……。

 

※※※

 

 家にて。

 

「ただいま……」

「お、久しぶりね初」

 

 この回始まる前に一応会ってたけどまあ良いや。

 

「そっちは決まったの?」

「ああ。冥土カフェ」

「ほ~。私達は演劇よ」

「……マジで?」

「マジよ」

 

 こいつらに演劇って……特に姉さんとか大根役者なのに……。

 

「一章の話をしないでよ殺すわよ」

「前まで蒸し返してたのはお前だけどな。脚本とか役決まってんなら見せな」

「へいへい」

 

『二年一組演劇 題名「走れメロス」』

 

 二章以来だな……メロスネタ。

 

『役

メロス 浅井江代

セリヌンティウス 岸本優香

ディオニス 藤堂

妹 浅井淀子』

 

 あれ、姉さんがまさかのわき役?

 

「いや一応この話の前に家来てるから初は分かると思うけど、もう母さん帰ってきてるから下手に江代に手出し出来ない」

「うげっ……」

 

 地獄だ……。

 

「あらあら初ちゃん、聞こえてるわよ」

「死ねば良いのに」

「あ?」

「何でもありません」

 

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