第百八十四話 アイドル大会編 その十


「電気消すわよ~」

 

 カチッ。

 

「……くー……くー」

 

 疲れたなあ……明日からはどんな練習をやるんだ……?

 

「いやぁぁん……」

 

 ……。

 

「あ、ちょっ、気持ちいい……」

 

 …………。

 

「ゑ? そんなにおっきいの入んないよ~……」

 

 …………。

 

「や……いたいよ~……」

 

「うるせえええええええええええええッ!!」

 

「何よ初っち~」

「それは私の台詞だ優香。今のは何だ?」

「ウチは寝てただけよ~?」

 

 ……?

 

「いやん、何すんだよ?」

「何すんだよじゃねえんだよ……男を抱いてる夢とか見てんじゃねえぞコラ……処女歴=年齢の私を嘲笑ってんのかクソビッチ」

「クソビッチなのは認めるから解放してくれえ……」

 

※※※

 

「……」

 

 さて、今度こそ寝るか……。

 

「初ちゃん……らめえ……」

 

 寝るか……うん。

 

「初ちゃん……初ちゃん……」

 

 あれ、誰かが私を呼んでる?

 私は勇者にでもなるのか?

 

「らめぇ……いかないで~」

 

 ゑ……ダメなの?

 

「うん……ずっと傍にいて欲しいの~。私を慰めて~」

「……」

 

 ……。

 

「和泉」

「……ふぇ?」

「お前最近変だけどどうした?」

「内緒だよ♡」

 

 ……。

 

「寝ようか」

「……あのね」

「なんだよ」

「こっちに来て欲しいの」

 

 ……?

 

「何だか分かんねえけど分かった」

 

 どっちだよ。

 

※※※

 

「えへへ……」

 

 あれ、私は何で和泉と同じ布団で寝てるんだ?

 

「初ちゃん暖かい……」

 

 早く何とかしねえと……。

 

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