第百七話 厨二ドクター 最終回


 ここは〇×記念病院。

 全国レベルで見ても、腕の良い医者が集められた場所として有名だ。

 そんな凄い病院には、規格外の医者がいるという。

 

「ふっ、吾の出番か」

 

 今日もまた、彼女は患者を救う。

 

※※※

 

 

(皆に聞きたい。吾の考えは、間違っていたのだろうか?)

 

「江代さん、貴方にはここで死んでもらいます」

 

(吾は他人に恨まれるような事をしただろうか。こんな風に、ナイフを突きつけられるような事をしただろうか)

 

「何故下敷きになってる私を助けなかったのよ。何故放置したのよ」

 

 いやああなったら普通死んでる筈だけどね。

 

「ふっ、作者の言う通りだ。吾は何も間違った事はしていない」

「良いでしょう。貴方があくまでそういう考えなら、私はここで貴方を殺します」

「ふっ、仮にも病院で流血沙汰を起こすつもりか?」

「そうでもしなきゃ、貴方の暴走は止められないわ」

 

 いや暴走してんのはお前。

 

「これ書いてるのは貴方よね」

 

 そこツッコむな!

 

「というわけだから、江代さん。殺されてください」

「だが断る」

 

 江代は木刀を取り出した。

 

「どうやら、戦いは避けられないようね。良いでしょう、貴方方三姉妹と決着を着ける必要がありそうです」

 

 マジで殺し合い始める気だよ!

 やめろ! 患者に迷惑だろ!?

 

「そんな事どうでも良い!」

 

 テメエ医者だろ!

 

「吾はまず、この病院の癌を消し飛ばす。この闇の剣……受けてみよ!」

 

 あああああああああッ!

 木刀振った影響でパソコンぶっ壊れた!

 

「ぶっ壊してやる! どいつもこいつも!」

 

 やめろ江代リー! 落ち着けェェ!

 

「いざ尋常に……勝負!」

 

 美咲と江代は同時に駆けだす。

 江代は木刀とメスの二刀流、美咲はナイフ。

 お互い動きが人間離れしていた。

 

「喰らえ! 我が奥義! 闇烈斬あんれつざんッ!!」

 

 江代の二連続攻撃に、美咲は体勢を崩す。

 隙が出来た胸に、江代はメスを美咲に突き刺した。

 

「ご……ごわっ……」

 

 胸から血を吹き出しながら、美咲はその場に倒れたのだ。

 

「ふっ、これで終わりか」

 

 いやお前の医者生命が終わりだろ。

 

「手術終了。この世界の癌を取り除いたぞ」


 上手くねえんだよ!

 

※※※

 

遠藤「江代ちゃん主人公だとろくな事が起きないね」

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る