第百八話 抗議


 六月某日の生徒会室。

 役員全員を帰宅させた後、私と作者と江代が入室させられた。

 しかも江代は医者の恰好のままで。

 

「まず……何で正座させられているか分かるわよね? 初さん」

 

 いや、なんで私?

 

「あの? 聞いてるのですが」

「一応言うが、どちらかと言えば私は被害者だぞ」

「知らないわよ! 胃潰瘍にした癖に!」

「テメエの胃がストレスに弱いせいだろ!?」

「今のツッコミ少し無茶ある気がするが」

「ちょっとまだ作者は口を挟むんじゃないわよ!」

「あ”あ”!?」

 

 作者ぁ! とりあえず落ち着けェ!

 

「取り敢えず色々腹立つからこの三つ編み眼鏡を斬る……ッ!」

 

 江代も作者も武器しまえ!

 

※※※

 

「一応聞いてやる。そもそもなんでこのドラマに出る事になった?」

「グッドド〇ターのパロディと聞いて来たのよ。もしかしたら山〇賢人に会えるかもと思ってね」

 

 仮にも副会長が山崎〇人目当てにこの馬鹿しんやに騙されるんじゃねえよ……。

 

「んで蓋を開けたらヤバい事になった、と」

「そうよ」

「はっきり言おう。自業自得だ」

「鬼畜か!」

 

 私はすげえマシだと思うがな。

 

「そもそもこの作品に出てる時点で、人権は保障されねえよ」

「鉄骨に潰されてるのも助けないのは酷くない!?」

「私はテ〇ノブレイク的なので死んでるのにか!?」

 

※※※

 

「じゃあ江代さんに聞くわよ」

「ふっ、どうせ下らない事だろう?」

「下らなくないわよ! 人間的に間違ってるわよ!」

「ほほう……なら聞こう」

「良いですか江代さん。貴方は三話で鉄骨に潰されてる私を放置しましたね?」

「ああ」

「あれがもし男の子ならどうしますか?」

「ふっ、助けるさ」

「では何故私は放置されたのですか?」

「貴様の頭はもう死んでいたからな」

「生きてるわよ! どこをどう見ても私の脳みそは生きてるわよ!」

 

 三百六十度どこの角度から見ても異常しか見えねえ。

 

「珍しいな、お前が江代の意見に同意するとか」

「今回に至ってはそうじゃね?」

 

「もう良いわ。こうなったら、作者を

「それ以上は絶対に言うなよ!?」

 

「〇

 

 アアアアアアアアアアアッ!!

 

(収拾がつかないので強制終了)

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る