第五十六話 初が言いそうな言葉しりとり


「しりとりするわよ」

「唐突だな」

「ふっ、良いではないか……」

「普通のしりとりじゃないわよ。今日は初が言いそうな言葉しりとりやるから」

「セ〇ゾのラジオでそんなんやってたぞ」

「初は判定員やってもらうから」

「は?」

 

「じゃあ私から行くわよ」

「ふっ……掛かってこい」

 

 嫌な予感しかしねえ。

 

「んん……じゃあ、『私ぃ……京極先輩をォ……お姉さまに謙譲しようと思ってるのォ』」

「はあ!?」

 

 いやてめえなんかに絶対あげねえよ!?

 あんな高級バラをそこらの雑草とくっつけるとか有り得ねえからッ!

 

「アンタも雑草じゃん」

「ちげーよッ! てか心を読むな!」

「ふっ……次は吾か。『ノクターンノ〇ルの小説の……監禁凌辱系が好きだぜ』」

「馬鹿野郎ォォォォォォッ!」

 

 お前らの中での私は何なんだッ!?

 

「オ〇中毒者」

「あるだろ!? 他にも銃使いとか!」

「いや、そこまで銃使いとして目立ってないわよ。ビッチとしてなら目立ってるけど」

「うっ……」

 

 あぁぁぁ……私普通の女子高生キャラで行きてえのに行けなくなりゅゥゥゥゥゥゥ!

 

「元々あらすじでも普通っぽさないじゃんアンタ。はい次。『セ〇〇〇したい』」

「ついにあからさまに暴露しやがったァァァァァッ!」

「アンタと言えばこれじゃん」

「いやねーよ! 私こんな台詞作中で吐いてねえよ!」

「……は? アンタ四十七話もう一回読んできな?」

「あれ……」

 

 スマホで該当回を確認してみる。

 

「……あった」

「でしょ?」

「なんでお前こんな時だけ記憶力良いんだよ……」

「うーん、しーらない」

「もう勝手にしてください」

「次は吾だ。『イk』」

「それは言っちゃダメェェェェェェェェェッ!」

 

 この小説がR18になる日はいつ来るんだろうか……。

 

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