七十三番目の悪魔

 なんて哀れな男だろうと思った。

 英雄として名を馳せたのに、裏切り者の汚名を着せられ、今や家畜のように扱われている。

「お前、私の元においで」

 試しに囁きかけてみた。

「私の七十三番目の子になり、奴らに復讐するのだ」

 すると、男は涙を流して私に接吻をした。

「永遠の忠誠を、我が魔王様に」

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