ナンパされると蹴り回す
「ねぇねぇ?黙ってないでオニーサンとお話ししようよ〜」
「・・・・・・」
「無視しないでよ〜ちょーっとだけだからさぁ、遊びに行かない?」
「・・・・・・」
「おい!聞こえてんだろ!返事ぐらいしろや!」
「ほら〜怖いオニーサンが怒っちゃうからさ?いこ?」
「・・・・・・」
「おい。攫え、車ん中放りこんじまえ」
「あ〜あ、お嬢ちゃんがいけないんだからね〜オニーサンが怒っちゃったよ〜」
「・・・・・・」
「今更ビビっても知らね〜からな!オモチャにして遊んでやるからな!へっへっへ」
「・・・・・♪」
ゴッ!!ゴッ!!ゴキン!!
あ〜あ、知らないぞ。俺は。
事の発端は少し前になる。
俺は彼女と遊びに出かけた帰り道、喉が渇いたという彼女のリクエストでコンビニで飲み物を買っていた。
「コーヒーの銘柄と砂糖使用とか牛乳とか原材料名にも拘るからなあ。缶コーヒーなのに」
コーヒー大好きな彼女は缶コーヒーも妥協はしないのだ。
「冴草ちゃん、おまたせ・・あれ?」
コンビニの前で待っていた彼女の姿が見当たらない。
「小さいから見落としたかな?んな訳ないか」
やれやれ、これはあれだな?何か企んでの隠れんぼ的なヤツに違いない。
「なら・・・こっちか?」
とまあこんな感じでコンビニの裏に来たんだが、ガラの悪そうな兄さん方にナンパされてたわけ。
一応助けようかと思ったんだが、彼女の目が「オレにヤらせろ」と言っていたのでコーヒー飲みながら見てた。
で、現在、怖そうなオニーサンが2人揃ってちっさい女の子に蹴り回されてる。
「す、すみませ、ゴブァ!」
「もう、ゆる、ブゲぁ!」
「・・・・♪♪♪」
ガッ!ゴッ!ベキン!
ゴッ!ゴッ!
楽しそうだな?おい。
一通り遊んだみたいでスキップしてこっちに向かってくる。
「冴草ちゃん?素人さん相手にやりすぎはダメだからね?」
俺はひょいと彼女を抱えて一言だけ言っておいた。
「・・・・・♪」
はいはい、足りないのね?
じゃあ、続きは帰ってからベッドの上でね。
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