ファンタジー革命10 平和維持活動

つかの間の平和な時を得て、犬士達はそれぞれ思い思いの行動を取る。



犬神は地下大阪城の道場で修行する事にした。

主に木槌、弓矢の修練を行う。


さらに神速の欠点、

スピードを上げても反射神経はそのまま、

と言う仕様にも研究の余地がある。

単純な反復運動や簡単な型を試していく。



東犬は土佐部屋に戻り、弟子を育成している。

犬坂、狛ちゃんは研究に没頭。

タルナーダと陽子はネーバ星観光を満喫している。



犬塚はネーバ星で用心棒をし始めた。

通訳代わりにタルナーダの配下天使を連れている。

そして地球人である事をもう隠していない。


そもそもネーバ星で起きたこれまでのクーデターは、

全て秘密裏に行われた事なのだ。

特に最後の武装解除はラファエルが首謀者と言う事になっている。


ラファエルは戦後もビームサーベルを回収し続け、

ドラゴンとの交換貿易を広く展開していた。


犬塚は単なるおせっかい好きの異常に強い地球人。

スーパー地球人として平和維持活動を行い、

地道に地球人の印象を良くしていった。



数ヶ月後、

浜路が産んだ子は娘で、里見と名付けられた。


父の犬塚に戸籍は無いので浜路は未婚の母である。


里見は保育園代わりに大阪城内外で遊びまわり育った。

座敷童と乙姫が一緒に朝も昼も夜も無く走り回る。


母は疲れて寝るが朝起きると、まだ遊んでいると言う事がよくあった。

病気一つせず元気に育つ。


なんだか妙にパワフルガール。

犬坂と犬神は遊び相手になりながらそんな感想を抱いた。


幼稚園帰りに隣の犬神実家道場に直行し稽古するのが日課になり、

小学校からは土日に相撲や柔道、

レスリング、ボクシングあらゆる格闘技を習った。


父はほとんど帰ってこないが、

母は甘え放題で座敷童や乙姫が姉代わり、

叔父代わりの犬士達がいつも一緒に修行するのであまりさびしくなかった。


竜の落とし子はしゃべるし宙を漂う生き物だ。

ほっぺたちゅーちゅー吸ってくるぞ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る