シークレットウォー7 前衛と後衛

犬神は会敵した場合の戦闘を担当している。

乙姫は対空監視。


陽子は本来の妖狐の姿で、付かず離れず珠転送先として動く。


ネーバ星の原生恐竜は出来るだけスルーする。


満州産の生物兵器恐竜だけを排除しながら進んだ。

生物兵器恐竜が原生恐竜を駆逐し、満州の活動領域を広げているのだ。



犬神はお馴染みの生物兵器、ドラゴンを追っていた。


知的生命がいないネーバ星で、

生物学上の矛盾を気にする必要はないのだろう。


妖狐が囮となり、ドラゴンに追われている。


ドラゴンがブレスを吐いた。

火ではない、冷気。


妖狐「さむ」

環境を破壊せず、動きを鈍らせるにはよい攻撃だ。

しかし狐は寒さに強い。


ブレスで生じた爆発ダイヤモンドダストで辺りの視界が悪くなる。


犬神はドラゴンの背中に飛び乗って翼膜を切り裂いた。

これで飛ばれる心配はない。


ドラゴンは翼を立て、器用に犬神を挟むと横に転がって押しつぶしてきた。

妖狐の元へ転送して逃れる。


つぶした手ごたえの無いドラゴンが吠える。

仲間を呼ぶ行動。


仲間のドラゴンが殺到するまで最短で30秒ほどの猶予。

それまでに倒し、逃げる。


犬神はいつもの覚悟を決めた。


神速で真っすぐ突撃する。

冷凍ブレスがさく裂し犬神が地面もろとも凍った。


妖狐も同じタイミングで突撃している。

逃げる餌だった妖狐の飛び掛かりを、ドラゴンがとっさに口でキャッチする。


その瞬間に犬神が珠転送で身代わりとなった。

くわえられて振りまされつつ、護符を貼る。


雷が複数回ドラゴンを貫き始めた。


犬神は一目散に逃げた妖狐の元へ再度転送し、姿を消した。



増援ドラゴンがついたころには、

落雷で顔が焼け焦げたドラゴンの死体だけが残っていた。

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