移民編11 勝ち負け
ミカエル、タルナーダには天狗が二体加勢し、
タルナーダが押され始めた。
天狗の金剛杖が恐ろしい勢いで振るわれる。
ミカエルの斬撃よりも天狗棒術の方が鋭く、変幻自在。
幸い河童の硬質化で全て無効化できる。
なんの技も無いビームサーベルの方が防御不能だった。
そこへ犬塚が応援に向かう。
天狗の片方が犬塚の接近に気付き、うちわを振るった。
広い格納庫の空気が循環し、突風が犬塚を襲う。
しかし村雨がその風を犬塚の左右に再循環させる。
天狗はさらに突風の勢いに乗って、犬塚に金剛杖を振るった。
杖を小太刀で受け止め、村雨で切って半分の長さに。
二刀で攻め立てて天狗を切った。
ガブリエル、ナーガ二体、天狗一体。
犬塚が順調に皆殺していく。
■
タルナーダはミカエルの血を狙っていたが、
逃げ腰のミカエルは距離を詰めない。
タルナーダは素手の分、リーチに欠けていた。
天狗も身を挺して邪魔をする。
思い切ってミカエルを無視し、天狗に集中する。
鬼の剛力で無理やり間合いを詰め、掴みかかって血を吸う。
この瞬間を待っていたのか、ミカエルは追撃してこず、
格納庫出入口へと向かった。
■
犬神とラファエルは互いに攻撃しながら、周りを気にしている。
一対一ゆえの余裕があった。
ラファエルには他の戦闘から距離をとる動きがある。
犬神もそれに乗った。
ミカエルを逃せば火星本隊との全面戦争になってしまう。
犬士達にとっての負けフラグ。
しかし、そうはさせじと格納庫出入口まで来たミカエルの前に、
乙姫が現れる。
尻尾をびよんびよんすると犬神が珠転送し、
格納庫出入口に立ちはだかった。
今や異星人天使はミカエル、ラファエルのみ。
ミカエルは再び探査船の扉を全開放した。
空気が宇宙空間へと排出される。
犬神は再びパイルで耐える。
犬塚は珠転送で東犬のUFOへ戻り、
タルナーダは犬神、乙姫の元へ。
流されるミカエル、ラファエル。
しかしラファエルは格納庫内にある自分のUFOを遠隔操作していた。
流されるまま乗り込む。
ミカエルもそのタイミングで全扉を閉めた。
犬神、タルナーダが格納庫から締め出される形となった。
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