犬士たち

犬士編 珠

地下大阪城に帰ってきた犬神、犬塚。


地下大阪城には犬神、犬塚、犬坂。

梅田討伐に専念している東犬は不在。

USJハリポタ城で喪に服すタルナーダ。


これで犬士達がお互いに存在を確認したのは五名となった。


そこへ大阪城公園にタルナーダがやってきた。

犬影の忠の珠を返しに来たのだ。


犬神が招き入れる。

城に六つの珠がそろった。


伏姫「珠が七つまで揃いました。」


犬神「んん?」


伏姫「そうでした。

伏見稲荷に居る妖狐が七つめの礼の珠を持っています。

彼女が逃げた天狗と琵琶湖の河童拠点を封印しました。」


犬坂「タルナーダさんが持ってきた忠の珠は誰の珠でしょう?」


伏姫「わかりません、でも珠が有ればそれでいいのです。」


犬坂「珠転送ですね。」


伏姫「そうです、珠が八つ揃えば珠転送が可能となります。」


犬神「珠転送?」


伏姫「あなた達は妖怪やその発生拠点を封じるのが宿命。

もっと強力な妖怪と戦うために必要な秘術、それが珠転送です。」


犬坂「珠のある場所への瞬間移動。」


伏姫「今までよりも強力な妖怪が復活しようとしています。

珠転送が必要となるでしょう。」


犬神「残りの珠はどこに?」


伏姫「ここです。」


伏姫がスマホを見せる。

その画面には3DCGの狛犬が映っていた。


伏姫「狛ちゃん、挨拶して。」


狛ちゃん『こんにちは、狛ちゃんです』


犬神「人工知能?」


伏姫「そうです。ですがまだ珠を持っていません。

この狛ちゃんが妖怪を倒した時、珠が生じるでしょう。」


乙姫『無理ゲーですやん』


犬坂「珠転送が可能となれば、

自律してる乙姫さんは重要な戦力になるはずです。」


乙姫『なるほど、やるぞう犬神』


犬神「ええっと、スマホアプリでダウンロードすればいい?」


犬坂「狛ちゃんで検索してください。開発したのは私です。

不具合報告もお願いします。」


乙姫『さすが引きこもり。』


犬坂「地下で所有する車のスマホカーナビにも機能追加しました。

自動運転でひき殺すのが手っ取り早いと思いましたので。

しかしアクセルとブレーキしか操作できませんので注意してください。

命令するときは狛ちゃんと呼んでください。」


犬神「スマホにダウンロードできた。」


乙姫『狛ちゃん、よろしく』


狛ちゃん『あ、はい』

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