第118話 最胸兵器!?(優衣6泊目)

 焼肉屋を出て、上機嫌の優衣さんと一緒に商店街の中を歩いて行く。


「いやぁ~、やっぱり自分が稼いだお金で食べるのご飯って、なんか特別な感じがするよ~」


 優衣さんはお腹を擦りながら上機嫌に言ってきた。


「ご馳走様でした、美味しかったです」


 おっぱいとビール煽ってぷはぁ~のせいで、肉の味なんてほとんど覚えてないけど……


「いいって、いいって! 私が一緒に食べよってお願いしたんだし、むしろお肉焼いてもらっちゃってたし、逆にありがとうね」


 そう言って、優衣さんはニコニコしながら俺の腕を掴んできた。


「優衣さん!?」

「ん?」


 お酒が入っていることや、初任給が入ったことなど様々な要素が合わさって、優衣さんはいつも以上にテンションが高い。これも、その影響なのだろうか? 優衣さんが甘えてくる。


「ふふっ……なんかこうやって腕を組んで歩いてると、恋人みたいだね」

「そうですね……」

「ねぇ、大地くん」


 すると、俺の腕を掴んだ優衣さんが、ムニュっと自分のおっぱいを俺の腕に挟むようにして押しつけてくる。そして、俺の視線を独占するようにして、妖艶な笑みを浮かべながら、ワイシャツのボタンを一つ……また一つと外していく……


「ちょ、優衣さん何やってんの! ここ外!」


 顔を真っ赤にしながら、俺は辺りに誰かいないかと心配になって、キョロキョロと見渡した。幸いにも、近くに人はいなかった。


「別に、他の人は私たちのことなんて見てないよ?」


 そう言って、今度は顔をゆっくりと俺の顔へ近づけてきた、優衣さんのフワッとしたいい匂いが漂ってくる。

 優衣さんはそのまま第二ボタンまで外したブラウス越しに見えるブラと谷間を、俺に見せつけながら、吐息が掛かってしまうくらいに顔を近づけて、トロンとした表情で言ってきた。


「今日は、大地くんにいっぱいお世話してもらっちゃったから、気持ちいいこと、いっぱいしてあげるね♡」


 まるでいかがわしいお店の客引きのような、優衣さんのそんなエロティックな雰囲気に俺は完全に飲まれてしまった。

 思わず生唾を飲みこむと、優衣さんがニコっと悪い笑みを浮かべて、一度俺の元から身体を離して、身だしなみを整えた。


「それじゃあ、しに行こうか」


 優衣さんに手を引かれ、身を任せるようについて行くことしか出来ない。俺は、この後一体どうなってしまうのだろうか?

 期待と恐怖の入り混じる、不思議な感覚にとらわれていた。



 ◇



 優衣さんに連れられて、到着したのは……


 見慣れた木造二階建てのアパート。って、あれ?

 さっきまでの雰囲気から察するに、どこか違うところに連れていかれちゃうのかと思っていたけど、普通に帰ってきたぞ?


「さぁ、早く私の部屋にレッツゴー!」


 そんな俺の気をよそに、優衣さんはグイグイ俺の手を引っ張って自分の部屋へと向かっていく。


 鍵を開けて、1週間ぶりの優衣さんの部屋へと入る。


「お邪魔します……」


 優衣さんの部屋は、相変わらず洋服散らかしっぱなしで、雑誌や漫画が床やベットに散乱した残念な部屋。


 俺は足場を気にしながら奥へと向かうと、先にベットで座りこんでいた優衣さんが、おもむろにスーツを脱いで、ワイシャツ姿になった。

 そして、とろんとした目で甘い声を上げて手招きする。


「大地くん、こっちに来て」

「は、はい……」


 俺はもう、優衣さんのことを今はただのエロいお姉さんとしか見ることが出来なくなっていた。ワイシャツから溢れ出るおっぱいに早く顔を埋めたい。そんな衝動に駆られてしまっている。


「こ~ら、我慢して! 今からたっぷり堪能させてあげるから」


 俺がガッツキそうになったところを、手で制止した優衣さんは、今度はストッキングをスルスルっと脱いで行く。俺はその露わになる優衣さんの白い生足を舐めまわすように見つめてしまう。


「ふふっ……いい子ね。それじゃあ次は……」


 優衣さんはゆっくりと手を胸元に当てると、シャツのボタンを一つ一つ見せつけるように外していく。

 すべてのボタンを外し終えて、ゆっくりとワイシャツを脱ぎ捨てると、ピンク色のエロティックなブラに覆われた大きな胸が現れた。

 俺はその胸をじぃっと凝視する。


「それじゃあ、お待たせ……ほら、大地くん。お・い・で♡」


 優衣さんがゆっくりと手を伸ばして、俺の顔を掴み、そのままその柔らかそうなおっぱいへと導いてくれる。


 俺は力を抜いて身を任せ、優衣さんのそのたわわなおっぱいへと顔を埋めていった。


 ポヨンと一度跳ねてから、再び顔がおっぱいに埋め尽くされた。

 はぁ……ヤバイ……今日の優衣さんエロすぎる。このおっぱいぷはぁ~も、何回耐えられるか分からない。俺は理性の限界と戦いながら、おっぱいを堪能する。


「ほらぁ~もっとスリスリしていいよ??」

「ふぁい……」


 俺は言われた通り、胸の間で頬ずりをする。


「あっ……今日ダメェ……いいっ……」


 優衣さんはいつも出さないような、エロい声を出していた。

 もう! どうして、こう我慢できそうにない時に限って、そういういやらしい声だ澄んだこの人は! クソぉ……耐えろ俺!


 理性に耐えつつ、息苦しくなり優衣さんの背中に回していた手をポンポンと叩いた。


「そろそろなのね、いいわよ、ぷはぁ~しましょうねー。せぇーのっ!」


 優衣さんがばっと腕の力を抜いて、俺を解放してくれる。

 俺は空気を求め、おっぱいに埋もれていた顔を一気に顔を上に向けた。


「ぷはぁっ~……」


 息を吐いた目線の先には、ニヤァっと笑みを浮かべた優衣さんが俺を見つめている。


「もう~気持ちよさそうな顔しちゃって~」

「だって、最高なんですもん……」

「しょうがないなぁ~じゃあ、今日はもっとサービスしちゃおうかなぁ~」


 そう言って、優衣さんは身に着けていたブラウスを脱ぎ始め、そしてそのブラも自らホックを外してしまう。


「ちょ、優衣さん!?」

「いいじゃない。もう何度も見られちゃってるんだから……ヒック……私の事、めちゃくちゃにしていいわよ? ヒッ……」

「ゆ、優衣さん?」

「なぁにぃ~大地ぃ? ほらぁ、はやくおっぱいに顔埋めにおいでぇ~?」


 ふと冷静になった時、優衣さんの異変に気が付いた。

 これ、やっぱり酔っぱらってやってるパターンじゃん!


 俺の思考が冷静な判断を出来ずに、優衣さんのムンムンとした魅力に流されるままここまで来たが、お酒が入って完全に酔っぱらっていらっしゃる。


 ここにきて、気が引けてしまう俺。

 ヘタレでごめんなさい。


「優衣さん……だいぶ酔いが回ってるみたいですし今日はもう……」

「むぅ! いいから来る!」

「むはっ……」


 優衣さんは力任せに俺の頭を鷲掴みにして、自分の胸の谷間に俺の顔を埋めさせた。

 そのクッションのような柔らかさと温もりに、俺は埋まっていく。


「あぁ……これこれ。やっぱりおっぱいに大地くんの顔埋められると気持ちいい……」

「ちょ、優衣さ……んごっ!」

「ほらほら、もっと埋めてスリスリして?」

「んんっ! ん! っ!!!」

「はぁ……いいよ? もっとキて?」


 酔いのせいで、力加減の制御が出来ないので、このまま顔が優衣さんの胸の谷間と同化してめり込んでしまうのではないかというほどに押し付けられる。

 もちろん、息が段々と苦しくなっていくわけで。


「ふぃふぁん。ひふ……ひふっ!(優衣さん、ギブ、ギブ!!)」

「んんっ……あっ……♡」


 俺が背中を叩いてもいうことを聞かず、自分から身体を揺らして快楽を求め始めている。

 ダメだ……このままだと俺。また優衣さんの胸の中で……


 優衣さんの、最胸兵器になす術なく敗北していく俺。

 意識が遠のいていく中、優衣さんの胸の柔らかさと温かさに埋もれながら、俺は深い深い深淵の森へと誘われていった。


「あっ……!♡」


 最後に聞こえてきたのは、暗闇の中でもわずかにピンク色の光が差し込んでくるような、優衣さんの甘美的な声だけだった。

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