第14話 ジョナサンとモナリザ②

 ジョナサンはフェアな人間だったので、美少年スターに素人の彼を起用した本当の理由を、二人きりになったときに包み隠さず話した。

「君が遺伝性の病気のせいで、治療薬を飲まなければ5日で発症し、7日で体の表面に症状が出ることも知っている。何か異常事態が起こった場合、遅くても7日以内に救出する必要があると思っているし、私は君を必ず救出するつもりだ。しかし最悪のケースも考えなければならない」

 そしてジョナサン・リーは美少年スターに美しいロケットペンダントを渡した。

「これはそういう時のために、自決用の毒薬が入っている。私も持っている」

と云った後、彼はおそろいのペンダントを取り出し、見せた。

「嫌だったらこの任務を断っていいんだ。一晩、良く考えろ」

 それだけ言うと、ジョナサン・リーは部屋から出て行った。


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