〜銃声が鳴り響いた〜
夢月リク
第1話 死体の上
銃声が鳴り響いた。その銃声は凄まじく大きな音が鳴り、とっさに寝ていたベットの下に隠れた。隠れた後も大きな銃声やたまに悲鳴などが、やかましく響いていた。ようやく銃声が鳴り止み、安心した。これは仕方のない処刑なのだ。
昔の人間は様々な問題に頭を悩ませていたらしい。食料、移住、経済、病気などなど。とてもじゃないが数えきれない量の問題があった。しかし、時代は変わり、科学やテクノロジーのおかげでなんとかなるようにはなった。それでもなお、今もたった一つの問題があった。
ふと、窓の外を見た。そこにはたくさんの建物が無駄なく並べられ、大勢の人々が住んでいる。いや、多すぎるのだ。今では1日に10人ぐらいが生まれている。しかし同時に1日に10人が処刑されている。これ以上、人がいると困るのだ。食料問題、病気感染、など、考えるだけ頭が痛くなる。だからこうしている今も、誰かが死体となって冷たくなっている。先程の銃声も、この処刑のことなのである。この処刑は世界各国で行われ、誰が処刑されるかは決してわからない。だから、みんな感謝しながら生きている。
昔の人は幸運だったろう。いやより危険だったけども、殺さずにすんだ。けど今は違う。みんなが死体の上で生きているのだ。
ああ、気分が悪くなった、顔を洗いに行こう。人間は本当に仕方がない生物だ。
例え、死体の上で生活していても、人は死にたくはなくないのだから...
〜銃声が鳴り響いた〜 夢月リク @rikuro
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