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 一週間の入試期間中、大体皆がどこかに遊びに行っているという現実があった。強いて挙げるならば模試があった金曜日にカラオケに行ったということくらいであろうが入試期間だから、というほどの大きいと言えるものではない。それ自体がつまらなかったというわけではないしとても楽しい時間を陽向と過ごせたから良かったと思っている。

 だが同じ学年の人のインスタグラム等を見ていると部活なりクラスの仲良い人となり大体どこかに行っているのである。そのメジャーな行き先が夢の国であったりするが、(それでここ最近陽向と行きたい場所として名を挙げているのが夢の国というわけなのである。)皆楽しそうな様子を挙げるので自分のこの何もないのが惨めに感じられてくる。

 ただ、毎日のように陽向とはLINEをした。海外に彼女がいるときもその様子などが伝えられてくるのである。ここは最もよかったところだろうと思う。

 入試期間中、毎日家に閉じ籠っていたというわけではない。一週間の予定を軽くまとめてみると、

金曜日→模試&カラオケ

土曜日→塾の模試&塾の授業

日曜日→特になし

月曜日→塾

火曜日→塾

水曜日→散髪

木曜日→塾

こうなる。にしても“塾”というワードを半分以上で見つけられる。どれだけ予定がこれといってなかったのかが見てとれるのである。こんな感じだったのでテレビ、ゲーム、携帯で過ごしていたので視力の低下を感じた。得たものとは言えないが入試期間で得たものは視力の低下と陽向との親密感くらいだろう。

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