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 今日は入試期間明けで一週間ぶりの学校登校である。この一週間の間に僕たちがちょうど一年前に行った入学者選抜試験の学力試験、特色検査、面接が行われていたのだ。そんな中でそれぞれの人が楽しく遊んでいたと考えられる。テストまで二週間をきっている今。

 一時間目の地理ではヨーロッパについてが扱われて授業時間の多くを占めたのはEUに関することである。この話は結構タイムリーな話題で一ヶ月もまだ経たぬ頃にヨーロッパでも経済的に大きい国、イギリスが離脱したばかりである。何故イギリスは離脱したのか、というところをEUという組織について考えながら話を進めていくという感じで授業が進んでいった。大体のことを中学一年生の時にやったので分かっていたことをやる、復習に近かったが時事を改めて行うということに関しては良いと僕は率直に思う。

 二時間目の古典では木曽の最期の続きでやっと教科書の本文に入っていった。先生が少年漫画みたいとどう見てもこの話にときめいている様子が見てとれる。正直漫画というものに触れたのが中学に入ってからでしかも中学でもそれほど密に接したわけではないのであまりその気持ちに納得をすることができないのである。

 三時間目の音楽、相当久しぶりにこのときがやって来たなと思った。ちょうど一週間前に陽向から歌についてどちらかと言えば肯定的な言葉を貰ったがやはり周りの目線というものは気になってしまってどうにもこうにものびのびと歌うことはできない。これを引っ張ってしまうのは自分だけオクターブ低くなってしまっているところに起因すると思う。それでと言われ、二重丸は付けられないとも丸であるというわけではない。あくまでも譲歩した上でやむなくの判断と考えられる。それを良しと思っている人は到底多くはないだろうし聞こえ的には目立っているから、という表現が用いられるのだと思う。この憂鬱なのはいつまで続くのだろうか。

 四時間目の倫理では経験論と合理論のそれぞれの欠点からもとに作られたドイツ観念論の創設者、カントについて授業時間すべての70分を使って話がされた。カントについてを細かくしっかり学ぼうとすると大学在学中で、というくらいらしくそこまで細かく詳しくはできないということで表面だけ扱うという形で授業はされた。周りを含め眠りに付く人が多く見られ、僕自身は授業中に眠くなることはあっても寝るというところまでは行かないので寝落ちという概念を感じたことがないので逆に味わってみたいという思いがどこかにある。

 五時間目の数学では入試期間明けに小テストがあるというのは分かっていたもののいつやるのかということが分かっていなかったので心配していたものの他クラスからの情報でないと安心していたが授業が始まっていざ先生から机筆記用具以外しまってと言われたときには終わったと皆が思ったがそれは授業で扱うプリントを配っていただけだった。小テストは次の登校日、火曜日に実施されるという。ここでなのだが小テストの範囲の場所が次の定期試験には出題されないのに二週間を切ったこのときにやるものなのかと疑問を抱く。この勉強をすると定期試験への勉強時間の確保があまりできず、範囲が広い科目も多く存在しているので心配でしかないのだ。

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