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 今日は日にち的には入試を受けてから一年の2月14日、バレンタインデーでもある。今日から一週間登校禁止で休みである。閧俵トキワラ高校生は外部の模試をわざわざその塾にまで行って受けなくてはならない。でも今日のメインは模試であると僕は思っていない、そのあとがメインなのである。

 模試のあとに何があるかと言うと陽向と二人でカラオケにいくのである。ちなみに僕はカラオケがこれで二回目の経験で初めての経験は去年の大体この時期で入試終了の翌日に行ったのである。つまり一年ぶりのカラオケということになる。

 まずは陽向からバレンタインということで手作りのチョコとチョコチップクッキーを貰った。チョコの方は溶けてしまうということで今食べてということで全部(六個)食して僕的には普通に美味しかったし本人曰く三年ぶりの料理ということらしいのだが全然そんなことを感じさせない味だった。強いて言うなら甘すぎるといったところだろうが僕は元々甘いものが好きなタイプなので全然問題ない。またクッキーの方は一枚だけ食べたがそれも美味しかった。普通に料理うまいと思う。

 カラオケなので歌った、それも三時間近く。一通り歌って、というよりは陽向が帰ると予定した時刻が来たので終わりとしたといったところだがこのあとからがある意味メインだったのかもしれない。

 歌っている最中も多少は体を寄せたり手を握ったりといったことはあった。でも歌い終わったあとからの時間が主にそういった感じだった。ギュっ、として体を寄せて時によっては膝枕というような状態だったり顔を寄せあったりした。普通それをカラオケですることかと疑問を抱くがともにストレスのようなものが多くあったと思うし心の状態を回復させるという面において考えると良いと思う。

 ただ、場所はカラオケなのでドアのところから見えそうだし周りの視線は他のところと比べたら少ないがそれでもないわけではない。

 僕はこの歌い終わったあとの一時間近くが最も幸せを感じたときだった。

 歌い終わってもそういった感じだったのは陽向がこの時を終わらせたくないというのにあって僕にもそういったような思いがなかったわけではない。だからそんなに続いたのである。

 陽向の今日への思いがとても分かる一言があった。

「明日、海外行くんだね。今日のことがあってそんな実感なかった。」

前々からこの入試期間の休みの間に行くことは知っていたがまさかこっちの方が楽しみにしていたなんてことは知らなかった、知る由もなかった。嬉しい限りである。

 ちなみに今日の陽向と一緒にいた時間はおよそ五時間と長い間を過ごした。

 この海外旅行に関してはここ最近世間を賑わしている新型コロナウイルスの影響で帰ってこられないということを代表とする影響がないことを祈る。飛行機が動かないということならば出発明日よりも前に起こってくれれば良いなと思うのと行ったあとの飛行機の停止がないことをただ祈ることしかできない。陽向なしの生活なんて今考えられないからだ。

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