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 今日からアメリカの姉妹校からの留学生が何人か来た。そのため、放課後に僕のクラスで歓迎会を兼ねたパーティーが行われた。AICと呼ばれる部活が主催していてその二年生の先輩が司会としてその場を動かしていた。

 最初に自己紹介を行ってそれぞれの人が自分の名前及び好きな動物を言うのと共に前に言った人のことも言うという何とも難しい自己紹介だった。どちらかと言えば最初の方だったので覚えなければならない人が留学生の五人と同級生の三人だけだった。それでも特に留学生の名前と動物があやふやになってしまって本人に確認を取りながら無事に自分のターンを終えて次の人に回すことができた。

 次にリーダーがダンスを踊り始めて他の人はそのリーダーの踊りをもとに真似して踊り、唯一誰がリーダーなのか分からない人がリーダーを当てるゲームを三回行った。リーダーが自分の視界に入っていれば問題ないのだが死角にいるとリーダーを直接見ずに周りの人の様子で合わせるという工夫をせざるを得なかった。

 その後、お菓子タイムに入って飲食を共にしながら話をするはずだったのだが、留学生内でテンションが上がってしまっていてそこに話しかける勇気は僕にはなかった。一応、留学生の周辺にいていつでも話しかけられるようにまたいつ話しかけられても問題がないように心の準備をしていた。ちょうど一人になった留学生に話しかけられて少しだけ話をした。自己紹介の話を少し覚えてもらっていたようでそこから話が進んだ。

 今日の留学生との交流から僕が得たのは英語の大事さと自分の会話能力の欠如だった。“テストのため”とかではなく“今後の生活のため”として英語の学習をしたいと心から思わされた一時だった。

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