4, 放課後
放課後になり、誰が言わずとも自然と集まる4人。
現場のある駅方面へと向かう。
学校から最寄駅の間には、買い物から遊び、飲食店や塾などがあり、ここへ来ればひととおりの用事が済む。昼夜問わず、人通りが多く賑やかだ。
「今回はさ、誰の提案?」
世間話の合間に、
予想では
「
「“わいち”と呼ぶなと言っているだろう」
「だってさぁ、なごいって発音しづらいじゃん」
それでも名は名だ、正しく呼べ。と、前を向き直す
このやりとりは何回目だろうか。
本当に兄弟のように仲が良い。
「
なんとなく、
「そうか?……まあ、場所が近いから気になったのかもな。」
たしかに、こんなに近くの事が新聞に載るのは珍しい。納得。
「先にトワレコ寄りたいんだけど〜、いい?」
今日は
「私もCDを探しにトワレコへ寄っても良いかしら?」
ちづるも、気になるアーティストのCDを見に行きたいそうだ。
駅近くの大きな交差点の一角にあるレコード店のすぐ近くまで来たところで、ふわりと髪を撫で上げるような風が吹いた。
ふと、風上の方へ目線を移す。
交差点の向こう側にある、一軒の店が目に入った。
5階建ほどの雑居ビルの一階に、古びた看板を掲げている。ここからだと、どんな店かは分からない。・・・が、なぜだろう。ものすごく気になって仕方がない。
「ね、
その店から視線もそらさずに、歩行者用の信号が青になると同時に駆け出した。
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