FRIENDs RING.

@friend_fin

出発。

第1話 すべてのはじまり

[異世界転生]。

最近、アニメとかでよく見かけます。

いや、なんでこんな流行したのかなって

ちょっと気になっただけw

まあ、今の生活の方が充実してるし別にいいかなぁw

はっはっは〜♪


・・・とか思ってた。


■□■


「やっと部活終わったあ〜〜っ!!!」

コート中に一人の声が響き渡る。

「いや、『おぐっち』うるさいうるさい!」

「あはは〜ごめんごめん♪」


■□■


幼き頃から、「尾黒おぐろ ゆう」には友達と呼べる存在が多かった。

なぜこのようになったのか? それが

彼女のどんな物事もポジティブポジティブに考えるその性格の明るさ、

その仕草の可愛らしさ

他にもある長所をひっくるめた魅力によるものだとは、

当の本人は全く知らなかった。

・・・いや、考えようともしなかった。

そんな恵まれた環境に育った彼女は、自然に

優しさも育まれていった。

そして、今の 尾黒 優 があるのだ。


高校生になってもそんな姿はほとんど変わらなかった。

彼女は『おぐっち』の愛称で親しまれ、充実した生活を送っていた。


■□■


いつも見慣れた通学路を友達と自転車で駆け抜けていく。

変わったことのないこんな日々でも

十分幸せだ。


・・・そんなことを考えていると突然タイヤが、キキイッ!と

きしむ音が、私の耳を貫いた。

どうやら、誰かが急ブレーキをかけ、止まったらしい。

みんなもそれに続いて一斉に自転車を止めた。

私は急に止まったその友達に近づき聞いた。

「どうしたの?何かあった?桃子ももこ〜」


「ねえねえ! 何あのコ!? 可愛くない!?」

ぴょんぴょんと飛び跳ねながら一点を指差す。

全員、その一点に視線を寄せる。 驚かされた。

なぜならそこには、薄い黄色と薄いオレンジが混ざったような色の動物が、

道路の真ん中で、ポツンと座っていたのだから。

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