第22話 再出発

 の生活に終わりを告げるときがやってきた。あたしは、部屋を借りる初期費用を貯め込んでいたのだ。


 家賃が金貨1枚の、ひとり暮らしには贅沢なレベルの部屋を借りた。改めて役所に生活保護の申請をしに行くために。




 もう働けるじゃないかと言われればそれまでなのだが、やはり医療費が出費の大半を占めてしまっていて生活が成り立たないのだ。成り立たない生活の中から必死でやりくりして、部屋を借りることがようやくできたのだ。これを見捨てるような村なら、見限って出て行こう、あたしはなのだから。

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