第18話 就職活動
まとめるほどの荷物なんてない。あたしは寮長さんに一瞥をくれてやり、心にもない「お世話になりました」の一言とともに、寮を去った。
行くアテはあった。月に一度の日雇いをさせてくれている、魔力草の卸売業者だ。あたしはもちろんダメ元承知で言ってみた。
「寮を追い出されたので、今すぐにでも稼ぎたいです!」
「おう、働ける日に働けるだけ働いてくれれば歩合で払うよ。今日はどうだい?」
拍子抜け。
拍子抜け。拍子抜け。拍子抜け。
あたしの人生、うまくいきすぎじゃない!?
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