11冊目☆☆★ デボラ・シモンズ著「尼僧院からきた花嫁」
勝手にレーティング:R18
復讐を遂げられずに抜け殻のようになってしまったヒーローが、国王の命令で尼僧院に居るという復讐相手の姪と結婚するお話。
主人公は著者の前作「悪魔の花嫁」のヒロインの兄で、前作ヒーローに復讐相手を殺されて生きる糧を失くしたところに復讐相手の姪との結婚が課せられ、新たな復讐をはじめようとするお話です。設定だけだととてもシリアスな物語をイメージしてしまいますが、初っ端から前作主人公夫婦がバカップルだし召使いも暴走しているしで、ヒーローが地の文で「こいつらあたまおかしい」とツッコミを入れるたびに笑ってしまいました。いっそ突き抜けたコメディだったら良かったのに。
内容のほうは主役2人の考えが一貫していないというか、言ってることとやってることと考えてることがめちゃくちゃであまり面白いとは思えませんでした。まずヒロインがあまり可愛くないし設定にある賢さと気高さが感じられませんでした。ヒーローもイケメン設定ではあるのですが魅力が感じられなくて。小説なので中身や言動のほうに惹きつけるものがないとキツイなって思いました。
不快さはないので読み進めるのが苦痛ということはなかったのですが、設定が好みだっただけに色々と惜しいなぁと思いました。
前作のヒーローは今作でも相変わらず落ち着きがあってかっこよかったです。
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