2月23日(火) 広島市中区三川町にあるギャラリーたむらで「はいじま のぶひこ展」を観る。
広島市中区三川町にあるギャラリーたむらで「はいじま のぶひこ展」を観る。
ギャラリーたむらさんが開いていると知ったので足を運んだ。
これから生まれるであろう絵本の為の作品が展示されており、単純な線と色合いは、複雑な作品よりも鑑賞するのに必要な感性を問われるような気がした。
ただそんなに難しく考えることこそ要のないことで、そのまま感じて、自分の中で想像すればいいだけのことだが、それが時には簡単な事でないと思ってしまう。
目の開いた右の象の耳にルチオ・フォンタナの作品に観るような奥深い線が見えた。小鳥のシルエットはただそれだけで向こうの表情と背景さえ見せるようだった。
ブラティスラヴァ絵本原画展で金のりんご賞に選ばれた絵本を見せてもらい、作家について話を聞かせてもらう。手作りのキャンバスは奥行きがあり、それが作品展示の際に平面にとどまらず、観る者に一歩近づくよりも、遠近をもってどことなくリズムを生み出していた。
単純こそ難しいという、順接であり逆説のような言葉の文句がはいじまのぶひこさんの作品にあるという。実際原画の色合いは観念さえ持っているように感じられ、シルエットと色合いからは受賞した絵本の「きこえる?」という題名どおり、音が聞こえ、空気が感じられ、表情と一緒に気持ちも伝わってくる。色と形がどれほど媒介して人に雰囲気を生み出すだろう。
作品の写真を撮ることの是非も含めて、もうすこし他に頼らない自身の感性を信じたくなる個展だった。
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