12月26日(土) 広島市西区にあるカフェ「Re:Re:river cafe'n リヴァーカフェ」のテイクアウトを食べる。

広島市西区天満町にあるカフェ「Re:Re:river cafe'n リヴァーカフェ」のテイクアウトを食べる。


映画が終わって携帯電話をみたら、リヴァさんのテイクアウトに行って帰るとメールがあった。嬉しい知らせだ。


前回の持ち帰った品々と少し異なり、今回は2日前にフライドチキンを食べたばかりの「野趣 拓」さんと、初めて接する「nicole」さんの料理も含まれている。


「Re:Re:river cafe'n リヴァーカフェ」さんで馴染みのナスに、前回ショーケースに迷った梅のナンコツがあり、豆と芋の深い甘さの炊きに、セリ科の植物が新鮮に香るアボカドとサーモンだ。「野趣 拓」さんは山椒らしき香りの牡蠣の炊き込みごはんに、出汁がすこぶる油と合って美しいコノシロだ。「nicole」さんはクリーミーな見た目通りのチキンに、バターがふくよかな黄色いライスのセットだ。


食べながら今の食材の流通に話が及び、近くにあるスパイス料理屋さんのアイデアが離れた酒蔵町にあるパン屋さんにもつながり、もしかしたらこのコノシロは……、と思うこともあった。


とある大将が、今後は金としての保険ではなく、人と人のつながりが保険として変わっていく、という意味の事を述べていて、その時はなるほどと思いながら、今は事あるごとにその実感が目の前に現れるようだ。結束だろうか。目立って新しい関係ではなく、むしろ太古の昔からある自然の共生ではあるが、あまりに世界の結びついたグローバリゼーションの行き過ぎがちっぽけなウィルスという生命によって食い止められてしまい、昔の世紀末漫画が描くような文明の逆行が起きているのだろうか。ファッションは繰り返すように、映像文化ライブラリーの古い映画に観るようなプリーツスカートやチェックのテキスタイルも前々から出現していた。ミニスカートまではいかないが、太股から足をさらす短いパンツもちらほら見かけるようになった。


なんて世界の行方をふと考えてしまう年末だが、大切なのは誰もが見えない大局観よりも、今ある現実だろう。そう、それぞれキャリアの異なる美味しい料理を味わって口に入れる喜びで、繰り返される文言は何ら珍しいことではない。


堪え忍ぶ。それが物の存在の基本であり、それが生きて有り続ける為のすべてだろう。でもつらいものだ。我慢はほどほど、愚痴にそれぞれ、分かちあえる仲間がいるなら、たがいたがいに交流して溜めずにいきかよわせることができる。


そんなつながりを、今日のテイクアウトは幅広く知らせてくれる。

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