前のエピソード――１０月２６日（月）広島市中区中町にある和食店「田心」で飲んで食べる。

広島市中区中町にあるブラッスリー「プティワカノ」で飲んで食べる。

スタンプ集めの合間になぜか寄り道してしまう。「田心」さんから遠くない「プティワカノ」さんに入ったのは、ここで最後に食べることになったガレットが理由だと、隣で注文しているシードルのあとあとに判明した。パルコ前に出店中の「Foodtruck La Roulotte」さんのガレットを食べ損なったらしく、その埋め合わせのように来たみたいだ。

発酵と旨味の「田心」さんのあとでは、トマトもオレンジもみずみずしく海を感じさせてくれる。オリーブオイルに焦げ目のついたブロッコリーも、調理方法の異なる自然の風味があたたかくおいしい。

フランスの赤ワインも手の出しやすい価格でボディがあり、甘みのシードルのほうがガレットに合うと思ったが、ブリーチーズにりんごのコンポートとはちみつならば、むしろこの方が合いそうだ。フライパンで一度焼かれた生地はオーブンで二度焼きされていて、外側のかりっとした食感はまた違った蕎麦の風味をさくっと持っていた。

道草はたいてい美味しいものだと、世界の異なる味わいに顔はほころぶ。