前のエピソード――１０月２日（金）広島市中区加古町にあるJMSアステールプラザ・大ホールで「広島交響楽団ディスカバリー・シリーズ Hosokawa×BeethovenⅦ」を聴く。

広島市中区榎町にあるラーメン店「博多ラーメン亭」でギョーザセットを食べる。

土曜出勤の今日はラーメンを食べた。

とある人が言っていたのは、北海道では夜に飲んだあとにパフェで締めるらしく、東京に来てそれらしい店がないのに驚いたそうだ。関東出身の自分はその話に驚き、飲んだあとはラーメン屋に寄るのが通例だと言った。

そのせいか、町田でもラーメン屋の営業時間は深夜に及び、広島に来てラーメン屋の早くしまることが不思議だった。焼肉屋にあるのも違和感があり、おでんの置いてあることも普通に見えなかった。とある人が訊くのは、広島では飲んだあとに何で締めるのかと。飲み歩かないから、わからないとしか言えなかった。

きっと博多もラーメンだろう。博多の屋台に一人で入り、東南アジアからの旅行者が持っているウィスキーを飲んでいいかと店の人に尋ねていたことを思い出す。店に来たならその店の物を飲んだ方がおいしいと、つい差し出がましいことを口にしたが、その国ではそのような習慣があるのかもしれない。締めにパフェを食べるように。腹が冷えるのに。

臭みのないスープで、麺は細くやや縮れている。酢の混じったタレを小皿にさして、耳みたいな皮のやわらかい餃子を食べる。チャーシューはやや厚めで、キクラゲは形を残している。おいしいラーメンだ。

入った博多の屋台は中年夫婦の営業だったが、この店はそれよりも上で年季が入っている。メニュー裏の明治維新の写真を眺めながら食べていると、前の東京都知事や総理大臣の顔がある。コラージュになかなかの味がある。

遠くなくてもそれほど行かない博多ラーメンだ。