音楽、映画、美術、舞台、食事、文学、観光についての体験感想文集

９月１２日（土） 広島市中区紙屋町にあるショッピングセンター「サンモール」前のベンチに座る。

広島市中区紙屋町にあるショッピングセンター「サンモール」前のベンチに座る。

ふと、知った店へ行こうとすると、すれ違いになることがある。それはそれで良いのだが、今日はそれをおさえるべく電話すると、ビールを飲みに行きたいというので、自分の予定をやめて待つことにする。

その店の近くにベンチがあったので、待ち時間もあるので酔った頭で座ってみた。だからといって何かがあるわけではなく、愚痴も浮かばないほど今は空っぽとなっている。

ずいぶんと強い雨が降ったみたいで、こんな一時があると長靴を履いて外に出たかいがある。雨に濡れて走る人もいるが、ターコイズブルーの配達も蛍光色の黄色の帽子をかぶって走り去る。もはや風物詩として雨上がりを駆け抜けていく。

最近はマスクをしていない人もちらほら見かける。マスクを外していると人の目線を集めてしまい、つと勘違いしてしまう。こんな時は男性よりも女性の目を気にしてしまい、もしかしたら、なんて勝手な想像でもする。しかしあくまで幻想にもならず、しょせんウィルスに仕向けられた注目でしかない。

閉店間際の人通りの少なくなった本通りは、ようやく店の並びに気づくことがある。人々に散らされてウィンドーショッピングもできないから、普段は目に付かない呉服店に気がついたり、すっかり秋模様の店内に木枯らしが吹いたりする。ただしそれは心の中であると、暇な時間が冗談をつぶやくばかりだ。

梅雨のさかあがりのような本日だなどと考えていると、早くも到着の電話がなる。