9月12日(土) 広島市中区大手町にある蕎麦店「羽前そば道場 極 シャレオ店」で板そばを食べる。

広島市中区大手町にある蕎麦店「羽前そば道場 極 シャレオ店」で板そばを食べる。


黒沢明監督の「影武者」は上映時間の長さだけでなく、豪奢な内容で鑑賞者から多大な体力を奪うらしい。


昼時も遅く腹を空かして何を食べようかと考えていたら、シャレオにある蕎麦屋に行き着いた。厄介極まる性質として、空腹だと少しの我慢もできなくなる。イライラせずに落ち着いていようと心がけ、以前に比べれば神経質な短気はずいぶんと治ったが、いかんせん「影武者」による負担は大きい。蕎麦の茹で上がる十分かそこいらにへそを曲げていた。


いざ蕎麦が運ばれてくると、すねたままでは味わうこともせずに一気に飲み干してしまいそうになる。とはいえ、半分食べ終えると栄養が体に回り出し、理性は戻ってくるので、あとはしっかり味わって口にした。


太めの蕎麦はわりと白っぽく、噛んでいると蕎麦の味わいが膨らんでくる。細かくすりおろされたわさびは厚めだが即効性のある辛さで、ネギはネギらしく辛みがあり、そばつゆは少し重たさはあったが濃くはなかった。


山形へ行ったことはないが、板そばというのはその地方の食べ物なのだろうか。空腹で苛立つということは、腹が満たされると機嫌は良くなるという裏返しなので、癇癪を起こしたあとに済まないと反省するように、機嫌の悪さを店員さんに謝るべく「ごちそうさまでした」と言って出るのみだ。


家に帰ったら、板そばについて調べてみようと思う。

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