6月6日(土) 広島市中区猫屋町にある焼肉店「炭火焼肉 ごろう 十日市本店」でごろう盛りランチを食べる。

広島市中区猫屋町にある焼肉店「炭火焼肉 ごろう 十日市本店」でごろう盛りランチを食べる。


土曜日出勤の昼食は外食ということで、十日市町エリアの探訪をした。この店は流川店でテイクアウトしたことがあり、2週間前に土日限定のランチ営業を自転車の修理の途中で知り、必ず行こうと定めていた。


どうせ行くなら体を動かす仕事の日がよいので、昼休憩に足を運んだ。広島に来てから焼肉を食べに行ったのは3回あり、うち2回は1人だったが、網の掃除の効率を考えると気が引けてしまう。他の飲食店のテーブルも同じ事はいえるだろうが、どうも汚れを落とす手間を考えてしまう。


カウンター席に案内され、ごろう盛りランチを頼む。他に客はおらず、後からやってくるまで一人黙って座る。


目の前には綺麗に火を点けられた七輪が置かれ、料理が運ばれると、贅沢な気分になってしまった。メニューの写真に比べて肉の量が多く、枚数だけでも二桁はある。広島での過去2回の1人焼肉に比べて、ガスと炭の差だけでなく、肉の厚みと数、それに味わいも段違いだった。


薄っぺらい肉がカルビだと思いこんでいる自分には、3種類はあっただろうか、どれも呼び名がまるでわからない。赤く分厚い肉はすべてハラミだと思いこんでいて、ロースかもしれないが、フランチャイズの焼肉店でキッチン担当をしたことがあるのに見当はつかない。


そんなことはどうでもよいと、一枚一枚網の上にのせて食べていく。脂ぎったラーメンを食べに行くように焼肉は常に恐れを抱かせ、この分量に耐えられるだろうかと腹をさするも、問題なかった。結局順番とスピードが大切で、先に胡麻油が香る厚みのあるわかめスープで暖めてから、米で胃袋を慣らす。それからしゃきっとした鮮度のよいベビーリーフをすり下ろしたドレッシングと口にして、肉に手をつける。おいしい、とてもおいしい、部位はわからないがものすごくおいしい。


焼き鳥でもわかっていたが、焼き加減は味わいを大きく変える。薄い肉と異なり、厚みがある分だけ自分の好みに焼く幅があり、毎度異なった味を楽しむことができると初めて知った。それほど焼肉では薄い肉を食べていたらしく、最近義妹と上質な肉の脂による内蔵への負担について話をしたが、これらの肉はむかっとこない。まるで逆説だ。


厚みと枚数を考えると、この値段でいいのだろうか。値打ち以上を味わうと必然デザートを頼みたくなるので、柑橘とぶどうのジェラートでしめる。


流川店でもそうだったのだが、店員さんの気がこの店でも利いている。まだ若いのだが、一つ一つの対応に好感を持てる。


本店に来たくなったのも、テイクアウトの弁当の質もさることながら、気の良い店員さんが理由なのだ。接客は、それほどに意味を持つらしい。

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