前のエピソード――５月１３日（水）広島市中区十日市町にあるお好み焼き店「才家」の肉玉そばのテイクアウトを食べる。

広島市中区十日市町にあるカフェ「tsuyu coffee」でBモーニングセットを食べる。

モーニングの合わない性分、だと約１年ぶりくらいに訪れたこの店で感じたのは、日頃は洒落た人で混み合い、こんな時期だから待たずに入れると雨の降る中を傘も差さずにエレベーターを下りてすぐ入り、開け放たれた店内の奥で待ってからトーストを一気に食らったからだ。

家のカレンダーに、昔の人はひと働きしてから朝ごはんを食べる、と書かれていて、動かない人間は多くの栄養を必要とせず、動くから体は補う為に食べるものだと、その言葉を信じて最近は朝ごはんを少し働いてから口にするようにしているので、動きながらパンを食べるというひどくマナーの悪い形となっている。

今日も昼前まで食べずに店に来たから、空腹に痴呆して雨を聞き、車の走る音が通り、店内の静かな音楽と公園の緑にアイルランドを思い出していた。のんびりと朝食をとることは、おそらく１人では、もはやない。動きながら食べる、それは、朝は元気だからゆとりを持って食する必要がなく、動きたい欲求を待てずにいるからで、落ち着いた休日の店内で切り分けられた食パンをちょうど４回で腹に入れ、サラダを手で掴んで口に詰め、頭部を割ったゆで卵を３口で呑み込み、ケニアのコーヒーを味わいつつ流し込んだからだろう。

朝にお洒落は待ってくれない。まさに獣の如く働きを補う、それが体ではなく頭であっても、行動を我慢できずにうずうずしてしまう。

下にあるけど足を運ばないのは、混んでいるのもそうだが、それ以外の理由もある。ゆとりなき心、その朝が近い家のトースターを使わせる。