4月8日(水) 広島市中区土橋町にあるピッツェリア「パルコ デッラ パーチェ」で夕飯を食べる。
広島市中区土橋町にあるピッツェリア「パルコ デッラ パーチェ」で夕飯を食べる。
暗いではなく、見えない話ばかりで、振り回されるのではなく、首も回らない状況だということは、自分にはわかっていないだろう。運が良い、そんな言葉は他人を嘲るようだ。震災、豪雨、その他もろもろ、どんな状況とも変わらない、部外者である、部外者、そんな目線を持っていることを自覚する。
飲食業界のニュースは身内から伝わってくる。それに同調して哀しむべきか、愉快でいるべきか、それとも静かでいるべきか、結局、マイナスとなる影響は自分の働く業種ではそれほど感じない。
まあ、暗い話は置いておいて、食べてぱっと明るくなろう、などとはならない。妻も、この店の方も、冷静に状況と進展を話している。いかに自分はこの様態を考えていないかは、会話に参加して発言する頻度によって知れるだろう。
ハムを羽織るパン生地のフリットを空豆と勘違いするほど、抜けていた。ピザのビスマルクは、プロイセンの政治家の好物が卵だという話を聞き、マルゲリータも同様、ならばヤンソンさんの誘惑も同じかと訊くと、あれは日本で言うところの、田中の色目使い、のような不特定多数だろう、なんて話が出たりなかったり。クアトロ・ロッサはゴルゴンゾーラに甘い深みがあったり。
カラスミのかかった白インゲン豆や、トマトがフルーツよりも甘いサラダ、インカの目覚めで北海道の大地へとマッシュポテトの意識が引火した、それほどだらしない連想をするほどの頭だった。
いつか観光客が戻るまで。そうは言ってもいつになるか。熊本のワインを飲み、しっかりデザートで締めて、憂慮はこの先も続く。苦闘で負けず。
話にオチがないのは、困ったものだ。こんなところで切られるのかと、旅行番組の話をしたことが、ピザと一緒にいつか和やかに思い出されれば。皆強くはないが、互いを支えに、どうにかしようとしている。
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