3月22日(日) 広島市中区三川町にあるイタリアジェラート専門店「ジェラテリア ポリポ 並木通り店」でピスタッキオとティラミスのジェラートを食べる。

広島市中区三川町にあるイタリアジェラート専門店「ジェラテリア ポリポ 並木通り店」でピスタッキオとティラミスのジェラートを食べる。


アイスが好きだ。それでも平和公園にある外国らしい風格を持つすばらしい一角で夏に買うくらいで、デザート以外に外で食べることはほぼない。


今日はよほど余裕があるのだろう、酔いさましにぶらぶら歩き、袋町公園でボール遊びやバトミントンする子供たちを眺めてから、並木通りに出てジェラート屋を思い出した。


焼き鳥なら必ずレバーを買うように、ジェラートならば必ずピスタチオを買う。前にどこかで、ピスタチオっておいしくないよね、という賛同できない言葉を聞き、頭のなかでクエスチョンマークをたくさんぶちまけた。一つ食べれば百個食べるまではおさまらない魅惑のピスタチオを、どうしてまずいなどと言えるのだろう。そう、言えるのだ、好みの違いで。


というわけでピスタチオではなく、ピスタッキオとティラミスを買う。前にも食べてその味の良さを知っていたので、おいしいピスタチオ特有の粉っぽさを味わいつつ、それに比べると風味の抑えられたココアらしいティラミスも食べる。店内には他に客がおらず、窓辺に座り、こちらを見てはすぐに顔を逸らす歩道の人を眺めつつ。


今日は本当に休日らしい日だ。昼から外に出て、酒を飲み、ふらっとして、酒を飲み、ふらっとして、酒を飲み、ふらっとする。それでも一流ピアニストの公演よりも安く、時間は長く楽しめて、かつ生産性があるから、こういう休日の過ごし方はとても好ましい。


地球上のほぼ全員といっても過言ではない、今の状況で、生活を振り返るなどといえば時世に遅れているだろう。それでも、自分ではおさえの利かない行動を制限して、内向きに活発な今の状況は、個人的には好ましい。おそらく、どちらにしても好ましい。楽天的な人間にとっては、死が訪れるまでは、常に好ましさを藁のようにすがりつくのだろう。


環境が変われば本人も変わる、ただ変わらない本人は、それに合わせて移り行くだけなのだろう。

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