10月14日(月) 大阪旅行を振り返る。

大阪旅行を振り返る。


加齢による体力の衰えを感じるが、間違いなく気のせいだろう。旅行に出るまでの疲れと季節の変わり目が大きく左右しながら、短い夜行バスの移動時間が追い打ちをかけるようだ。今回感じたのはバスの中ですぐに眠りにつけず、芯まで落ち込んだと思ったら到着してしまったので、寝不足のような状態にとりつかれ、それが一日目の夜の時間につけがまわってきた。


丹波は行けなかったが、美術館を目的通り堪能することができて、エンターテイメント性が高いとはいえ完成度の高い劇も観ることができた。これという特別な食事はとらず、人との出会いもまったくなかったが、大阪の懐と魅力を最も感じる旅行となった。


特に気になったのが建築で、大同生命肥後橋ビルは広島にはない高層建築の特別な偉容があり、台風後で雲の流れの速い青い空と雲は中之島フェスティバルタワーを見上げるだけで特別な情感を引き起こす。メタリックな中之島三井ビルディングも見応えがあり、肥後橋駅から国立国際美術館に行き、それから三井住友信託銀行の前を通って淀屋橋の駅へ行くだけで、この都市は建築を観るだけでも相当な時間を楽しめることが伺えた。


食はもはや言うまでもなく、近鉄アート館でもらったパンフレットの量だけでも相当な数の劇団があることは知れた。大阪交響楽団もあり、芸術や芸能を楽しむには時間も金も、体も足りないだろう。


大阪駅前の人の混雑と歩きスマホのまま平気で激突してくる人には辟易するが、この巨大さが魅力的であり、だからこそ広島がのどかに思えた。


短い時間だったが帰ってきてからのとぼけた時間感覚が一日続き、たしかに旅行らしいことをしたのだと実感した。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る