11月18日(日) 広島市西区己斐本町にある「八昌 西広島駅前店」でお好み焼きを食べた。

広島市西区己斐本町にある「八昌 西広島駅前店」でお好み焼きを食べた。


ついこないだ、幟町にある「八昌」を通りかかった時に、20人以上が列を作って並んでいたのに驚いた。有名な店だとは聞いていたが、こんなに並ぶとは……、ただでさえ時間がかかり、回転も良いとはいえないのに、食べるタイミングを逃すのではないかと思った。腹が減ったまま時間が経つと、むしろ食べる気がなくなる。自分などは腹が減ると苛立ち、腹が膨れると機嫌が治る類の人間だから、誰かと一緒に並ぶことはとてもできない。喧嘩になる。


オペラを観て、ハモンセラーノを買った帰りに、腹もそれほど空いておらず、なにかちょこっと食べたいなと思っていたら、八昌があった。覗いてみると、席は空いている。ちょうどよかった。


イカ天を入れ忘れた肉玉そばは、キャベツがしっかり蒸されていて、下を支える生地はかりかりして、久しぶりにこんな生地のお好み焼きを食べたと思った。2週に1度は職場でお好み焼きを食べるが、出前のものは湿気で緩み、生地はふにゅふにゃというか、もはや存在していないに等しい。グレープシードオイルを使用した店のは丁寧に作られ、幅狭く千切りされたキャベツは甘く、ガーリックパウダーはなく、塩っ気も少ない美味しいお好み焼きだが、出前はなく、すこし離れた店へ取りに行くのであまり食べる機会がない。近くの店の配達は雑だ。味にムラがあり、ソースはたっぷり塗られ、マヨネーズをかけてもらえば味などは崩壊したようなものだ。


この店はボリュームがあり、豪快だが、丁寧に作られている。卵は黄身が半熟でとろりとしているし、フルーツの甘さが上品なソースもかけすぎず、わりとあっさりしている。麺も美味しく、細部に注意が注がれている。


イカ天を入れ忘れたのが悔しい。きっと幟町の店も美味しいのだろう。


こんなタイミングでお好み焼きを食べると、広島に住んでいて良かったと思う。富士そばや牛丼じゃ物足りない。お好み焼きを食べるに適したタイミングだったのだ。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る