10月27日(土) 萩の青木周弼旧宅を観る。
萩の青木周弼旧宅を観る。
著名な蘭学者である青木周弼の昔の住まいではガイドさんから一つの教訓をいただける。
実弟の青木研蔵は明治天皇の大典医を努めた偉い人であって、とてもマメな人だったそうだ。
この家の所有は明治以降は郷土歴史家の安藤紀一となり、昭和53年度に安藤家から萩市へと所有は移った。
平成2年に土蔵の床下から約1200枚の一分銀が発見され、1両の4分の1の価値を円換算すると、一定の金額では示せないが、各年代の相場を参考におおまかに表すと、
文化元年で約13000円。
天保2年で約9000円。
弘化2年で約7000円。
安政5年で約6000円。
万延元年で約4000円。
慶應元年で約1500円。
さらに一分銀にも種類があり、
天保一分銀。
庄内一分銀。
安政一分銀。
明治一分銀。
などの種類があり、現在の円価格にはたやすく算定できないそうだ。とにかくちょっとした小遣いとなるか、それとも新車でも買えるくらいか、もしくは広くないマンションの一室でも買えるほどになるだろうか。
価値あるものが発見されて萩市は喜んだが、銀貨の包みには青木研蔵の署名である「青研」とあり、所有権は青木家にあるということになった。
ガイドさんは、はきはきした口調でリズム良く語り、聞いているこちらもつられて聞き、この旧宅を訪れた人に覚えていってもらいたいのは、自分の一番大切にしている物には名前を書いてください、ということで締めくくる。
自分の説明は言葉足らずだが、ガイドさんは一つの作品としてすっきりと説明する。偉い人、蘭学、改造の少ない当時の姿を残した貴重な建物など、見どころは人それぞれだが、きっと誰もが楽しめるのはガイドさんの説明で、それこそがこの旧宅を訪れての最も価値のあることだろう。
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